タグ別アーカイブ: 国税不服審判所

換価の猶予不許可処分 事業継続困難の判定を巡って

審査請求人が、E税務署長及び原処分庁に対し、新型コロナウイルス感染症の影響による売上の減少により、納税資金を捻出することが困難である(国税徴収法第152条《換価の猶予に係る分割納付、通知等》第1項)として換価の猶予の申請を行ったところ、原処分庁が、請求人は申請に係る国税等を一時に納付することができないとは認められないとして不許可処分を行ったことから、請求人がこれを不服としてその全部の取消しを求めた裁決事例。 続きを読む

輸出取引での資産譲渡の有無 原処分庁の判断一部取消し

日用雑貨等の輸出業を営む審査請求人が、商品仕入れに係る消費税等の額を仕入税額控除の対象として確定申告をしたが、原処分庁は、商品仕入れの一部は架空に計上されたものであり、商品仕入れについても仕入税額控除に係る帳簿及び請求書等を保存しない場合に該当するとして消費税等の更正処分及び重加算税の賦課決定処分等をした。 続きを読む

国外の土地建物一括購入の代価 合理的な基準で算定と判断

請求人は、国外において一括取得した賃貸用の土地及び建物に係る売買契約書に売買代金総額しか記載がなかった場合、各物件における土地及び建物の購入代価は、各鑑定評価額の割合で区分すべきであり、現地の固定資産税評価額の割合で区分すべきではない旨主張。 続きを読む

太陽光発電の事業所得の取扱い 裁決の事実認定で一部取消し

不動産の賃貸や管理等を営む2社の代表取締役を務める請求人が、複数の土地に設置された、あるいは設置予定の太陽光発電設備をH社から購入する各契約書を取り交わし、一連の設備の設置と発電にかかる所得を、自宅屋根に設置した太陽光発電設備による売電による収入とともに事業所得として申告。原処分庁が行った各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分に対し、請求人が審査請求を行った事案で、審判所は、当該取組は事業に該当しないと判断した。令和4年12月14日付裁決。 続きを読む

税法の不備による処分取消主張 審判所の権限外で処分も適法

この事案の審査請求人は給与所得者であり、外国為替証拠金取引や株式等の譲渡取引によって利益や損失を生じていた。また、上場株式等の譲渡取引によって利益を得ていたが、確定申告書を提出していなかった。原処分庁は所得税等の調査を行い、本件各年分の所得税等の各決定処分および無申告加算税の各賦課決定処分をした。 続きを読む

形式基準限度額の事実認定 取締役給与に高額な部分なし

審査請求人が法人税の所得金額の計算上損金の額に算入した取締役に対する役員給与の額について、原処分庁が行った法人税等の更正処分等に対し、請求人が原処分の一部取消を求めた事案。 続きを読む

申告期限まで申告書未提出 隠蔽・仮装の事実なし-不服審

原処分庁の請求人に対する○請求人には申告すべき所得金額が発生し、必要であるとの認識があった○事業に関する書類を段ボール箱で保管していたが、調査の際に提示せず、事業に関する帳簿や書類は破棄した旨申述した○多額の売上が入金された預金口座に係る通帳を提示しなかった○総勘定元帳等の帳簿を作成しなかった等の主張に関して、請求人の国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」があったか否か争われた事例。 続きを読む

電子マネーの購入金額の損金性 主張認め原処分を一部取消し

審査請求人が、電子マネーの購入金額を売上原価として損金の額に算入したところ、原処分庁がその使途が不明であるから損金の額に算入されないとして、法人税等の更正処分等をしたところ、請求人が、当該電子マネーは関連会社に譲渡されており、売上計上もされ売上原価として損金算入されるべきものとして、原処分の一部の取消しを求めた事案。 続きを読む

土地建物の一括購入の対価 合理的基準でのあん分算定を

請求人は、土地及び建物を一括で3物件買い受けて、貸付けの用に供した。各売買契約書に記載された土地及び建物の各価額は、第三者間での相対の商取引において合意された価額なので、当該各建物に係る所得税法施行令第126条《減価償却資産の取得価額》第1項に規定する「当該資産の購入の代価」は、本件各価額に基づいて算定すべき、と主張。 続きを読む

直近の重加算税取消事例を公表 一部相続株で―国税不服審判所

国税不服審判所は、隠ぺい、仮装の事実等を認めなかった直近のケースとして「不服を申し立てた請求人が相続財産の一部株式を申告しなかったことに関し重加算税の賦課決定処分を取り消した事例」(令和4年6月24日裁決)を公表した。 続きを読む