副業ネット販売の仮装隠ぺい 取引上の名義を認定-裁決事例

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副業のインターネット販売に係る期限後申告について、隠ぺい又は仮装の行為があったとして重加算税等の賦課決定処分が下されたことに対し、請求人はその一部の取消しを求めた。本年1月27日裁決。

原処分庁は、請求人が自分の出品者プロフィール画面に実在しない会社名や母親の姓名を記載するなどしていた行為は、国税通則法第68条≪重加算税≫第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当すると主張。しかし請求人は、プロフィール画面に本人の携帯電話番号を示し、問合わせには本人のメールアドレスで対応していたほか、発送伝票の依頼主の欄には本人の住所地及び携帯電話番号を記していた。売上代金は、本人名義の銀行口座への振込入金により受領し、商品を輸入する際は本人の姓名で輸入申告を行って本人名義の口座で決済していた。プロフィール画面に自身の名を記載しなかったのは勤務先が副業を認めていないためで、梱包発送作業に従事していた母親の姓名を代わりに記していた。

審判所は、上記のように顧客との連絡や仕入れ、代金の回収において、一貫して請求人の実名で行っていた事実を踏まえ、売上げを秘匿、又は母親がネット販売を行っていると装ったと評価することはできない旨判断し、原処分の一部を取り消した。

■参考:国税不服審判所|インターネット販売の売上げを隠蔽・仮装したとは認められないとして、重加算税の賦課決定処分を取り消した事例(令和5年1月27日裁決)|

https://www.kfs.go.jp/service/MP/01/0605030200.html#a130