尺取り虫は身を屈して、次にその分だけ身を伸ばして着実に進んで行く。観察してみると、予想外に早く進むものだ。知人のA氏(店舗内装業)は、長年の会社勤務の後(施工管理が職務)、相続で資金を得たことを機会に独立開業した。最初から自宅外に事務所を借り、従業員5人を雇って規模の拡大を目指すことにした。筆者はある会合で久しぶりに会った時にこの話を聞いたが、大変危ういものを感じた。 続きを読む
カテゴリー別アーカイブ: リスクマネジメント
経済安全保障APの再改定 急変する国際情勢への対応
このほど経済産業省が公表した「経済安全保障に関する産業・技術基盤強化アクションプラン(再改訂)」は、急速に変化する国際情勢と技術革新の進展を受けて、我が国の経済安全保障政策を強化するための具体的な方向性を示している。主要なポイントは以下の通り。 続きを読む
国外給与の日本円での送金 外貨建て円払取引にあたらず
雇用契約の定めに従って国外給与を日本円で支払うために作成された所得明細に基づいて日本円で送金された給与につき、原処分庁は、外国法人が請求人に交付した税額計算書には、請求人の給与が外国通貨で記載されており、本件国外給与が請求人の口座に日本円で入金されていることから、いわゆる外貨建て円払い取引に該当するとして、本件国外給与に係る給与所得の収入金額は、所得税基本通達57の3-2《外貨建取引の円換算》注5の定めに基づき、外貨建取引に準じた方法で本件計算書の総支給額を円換算する必要がある旨主張する。 続きを読む
下請代金支払遅延防止の法改正 用語も「中小受託事業者」へ
「下請代金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の一部を改正する法律」が成立し、2026年1月1日より施行される。本改正は、発注者と受注者の対等な関係を確保し、サプライチェーン全体で適切な価格転嫁と取引の適正化を図ることを目的としている。主な改正点は以下の通り。
サイバーセキュリティ人材 中小での育成促進に向け方針
経済産業省はこのほど、「サイバーセキュリティ人材の育成促進に向けた検討会最終取りまとめ」を公表した。本取りまとめは、国内におけるサイバーセキュリティ人材の不足に対応し、特に中小企業等における人材育成と確保を強化するための施策を示している。 続きを読む
目指すべき外国人材との共生 持続可能な社会を提言-同友会
経済同友会は、「目指すべき外国人材との共生社会とステークホルダーの果たすべき役割 ~外国人材の人口1割時代に向けて~」と題する政策提言を公表した。 続きを読む
海外での知財財産権の侵害 ジェトロが現地調査補助事業
独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)は、中小企業等が海外で直面する知的財産権侵害、特に模倣品や海賊版の問題に対処するため、「中小企業等海外侵害対策支援事業(模倣品対策支援事業)」を展開している。
本事業は、海外における産業財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)の侵害を受けている中小企業等に対し、模倣品・海賊版の製造元や流通経路の特定、市場での販売状況等の現地調査を手配するとともに、その調査及び一部の権利行使等にかかった経費の2/3(上限額:400万円)を支援する。 続きを読む
車整備業者の倒産廃業過去最多 昨年度は445件消滅
自動車整備を担う事業者の市場撤退が加速している。帝国データバンクはこのほど、「自動車整備業者の倒産・休廃業・解散の動向調査」結果を発表した。 それによると、2024年度の自動車整備事業者の休廃業・解散は前年度比15%増の382件で、過去最多を更新した。倒産(負債1000万円)を含めると計445件が市場から消滅した。 続きを読む
契約者貸付における利息控除 必要経費性を認めず
本件は、生命保険契約の契約者貸付制度に基づく借入金の利息が、一時所得の金額計算上、必要経費として控除可能か否かが争点となった事例。請求人は、生命保険契約に基づき契約者貸付を受け、その後、当該保険契約を解約した。解約返戻金から貸付元本および利息が控除された残額が支払われたが、請求人は、この契約者貸付に係る利息を一時所得の金額計算上、必要経費として控除すべきであると主張した。その理由として、契約者貸付制度は保険契約に付随するものであり、利息は保険契約に基づく収入を得るために直接要した費用であるとした。 続きを読む
事業性融資推進法の施行令等 諸規定の整備進める-金融庁
このほど金融庁では、「事業性融資の推進等に関する法律施行令(案)」及び「企業価値担保権に関する信託業務に関する内閣府令(案)」等を取りまとめ公表した。本法律は、事業者が不動産担保や経営者保証に依存せず、事業の実態や将来性に着目した融資を受けやすくするための制度整備を目的としている。改めて以下に主要なポイントを示す。 続きを読む