タグ別アーカイブ: 国税不服審判所

国外給与の日本円での送金 外貨建て円払取引にあたらず

雇用契約の定めに従って国外給与を日本円で支払うために作成された所得明細に基づいて日本円で送金された給与につき、原処分庁は、外国法人が請求人に交付した税額計算書には、請求人の給与が外国通貨で記載されており、本件国外給与が請求人の口座に日本円で入金されていることから、いわゆる外貨建て円払い取引に該当するとして、本件国外給与に係る給与所得の収入金額は、所得税基本通達57の3-2《外貨建取引の円換算》注5の定めに基づき、外貨建取引に準じた方法で本件計算書の総支給額を円換算する必要がある旨主張する。 続きを読む

課税方式の変更への加重分 過少申告の違反は成立

本件は、納税者が確定申告書を提出した後、原処分庁が行政指導を行わずに過少申告加算税を賦課したことの適否が争点となった事例である。課税庁サイドは、申告納税制度の下では納税者が自己の責任と判断で申告を行うべきであり、原処分庁に対し、調査を行う前に行政指導の実施を義務付ける法令上の規定は存在しないと主張した。 続きを読む

契約者貸付における利息控除 必要経費性を認めず

本件は、生命保険契約の契約者貸付制度に基づく借入金の利息が、一時所得の金額計算上、必要経費として控除可能か否かが争点となった事例。​請求人は、生命保険契約に基づき契約者貸付を受け、その後、当該保険契約を解約した。​解約返戻金から貸付元本および利息が控除された残額が支払われたが、請求人は、この契約者貸付に係る利息を一時所得の金額計算上、必要経費として控除すべきであると主張した。​その理由として、契約者貸付制度は保険契約に付随するものであり、利息は保険契約に基づく収入を得るために直接要した費用であるとした。​ 続きを読む

公売公告処分での重大な瑕疵 処分庁に全部取消し-裁決

本件は、公売公告処分に至る過程で差押通知がなされなかったこと、及び公売公告において借地権に関する重要事項の記載を欠いたことが争点となり、結果として当該公売公告処分の全部取消しが認められたものである。 続きを読む

遺留分訴訟における和解 価額弁償金と断定できず

請求人は被相続人の相続人であり、被相続人の死亡後に、他の相続人らに対し遺留分侵害額請求訴訟を提起した。訴訟の過程で和解が成立し、請求人は一定額の解決金を受領した。これに対し請求人は、当該金銭は価額弁償金であるから、相続税法第35条第3項第1号の更正の特則対象となり、課税価格に算入すべき金額は財産を取得した他の相続人に帰属すべきと主張。 続きを読む

事業協同組合の出資持分 財基通196での評価が相当

請求人は、相続により取得した事業協同組合の出資持分の価額は、当該組合の定款に定める脱退組合員の払戻金を根拠として組合員の間でも適正価額として流通していたものであるから、当該価額をもって評価すべき旨主張。 続きを読む

上場株式等の特定口座内譲渡 取得費を概算取得費にできず

税務当局は特定口座内保管上場株式等の譲渡所得の計算上、取得費は特定口座への受入れ記録に基づき、金融商品取引業者等が一元的に計算することが予定されており、租税特別措置法第37条の11の3関係通達は、特定口座内保管株式等の譲渡所得の計算において概算取得費を使用することを認めていないとし、更正処分および過少申告加算税等を課した。 続きを読む

固定資産税の課税標準価額巡り 固定資産評価基準で算定を

請求人は、所有権移転登記(本件登記)を受けた各土地(本件各土地)には、本件登記の時に固定資産課税台帳に登録された価格(台帳価格)があったとして、当該価格をもって登録免許税の課税標準たる価額とすべきである旨主張。 続きを読む

消費税法第36条「棚卸資産」 客観的な事実に基づき判断

請求人は、金地金の売買に関しては、反復継続して行うものではないため、金地金の売買が営業活動に該当しないとし、よって棚卸資産とは言えないと主張した。 続きを読む

事業協同組合の出資持分価 財基通196の評価が相当

請求人は、その主張する相続により取得した事業協同組合の出資持分の価額は、当該組合の定款に定める脱退組合員の払戻金を根拠として組合員の間でも適正価額として流通していたものであるから、当該価額をもって評価すべき旨主張。 続きを読む