請求人は、原処分庁がした第二次納税義務の納付告知処分について、過去に本件滞納会社から役員退職慰労金として支給を受けた本件不動産は、帳簿上本件滞納会社の使途不明金を請求人に対する役員貸付金に振り替えた残高を消し込むためであり、役員退職慰労金も相当と認められる金額の範囲内として、国税徴収法第39条の無償譲渡等の処分には該当しない旨主張した。 続きを読む
タグ別アーカイブ: 国税不服審判所
国外財産等の加重措置の適用 調書の適正な記載で判断
合計額が5,000万円を超える国外財産、及び合計額が3億円以上の財産を有する請求人が所得税等の修正申告書を提出したところ、原処分庁が、国送法に規定する国外財産又は財産債務に係る過少申告加算税の特例による加重措置を適用して過少申告加算税の賦課決定処分をした事案。 続きを読む
国税不服審判所がパンフ改訂 制度等確認資料として最適
国税不服審判所はこのほど、同審判所の機能や取組みを解説する以下の一般向けパンフレットやリーフレットを発行している。 続きを読む
益金算入への更正処分も 月毎の収益計上認め全部取消し
請求人は、金型等の製作費用相当額として一括で支払われた金銭を24か月の分割で益金算入していたところ、原処分庁から更正処分を受けた事案。請求人は全部の取消しを求めた。令和5年12月21日裁決。 続きを読む
通達の評価適正な時価上回らず 請求人の更生の請求棄却
請求人が、相続で取得した土地の価額について、財産評価基本通達の定める方法に基づく評価額により相続税の申告をした後、やはり当該評価額の2分の1で評価すべきとして更正の請求をした事案。更正をすべき理由がない旨の通知処分を行った原処分庁に対し、請求人は一部の取消しを求めた。令和5年11月9日裁決。 続きを読む
工事代金の一部申告漏れ 隠ぺい等事実認めず全部取消し
原処分庁は、請求人が現金で受領した工事代金について、請求人の取締役が請求人に帰属する金員と認識して受領した上で帳簿に記載せず、個人的に費消したと認められ、請求人も修正申告において取締役への役員賞与を支出したとして追認していることから、これらの行為は故意であり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽」に該当する旨主張した事例。 続きを読む
インド法人に支払った金員 「役務に対する料金」に該当
請求人は、インドに所在する外国法人3社(J社、K社、L社)に対して支払った各金員(本件各支払金)について、(1)J社はインドの法律に基づき設立された請求人の支店的な存在であり、支払った金員は、J社の維持・管理に必要な資金の送金又は給与で、業務を委託した対価ではないこと(2)請求人とK社との契約にて支払った金員はソフトウエアの譲渡対価であること(3)L社に支払った金員はウェブサイト及びアプリケーションのデザインの対価であり、日印租税条約第12条第4項に規定する「技術上の役務に対する料金」に該当しない旨主張する。 続きを読む
公売公告処分の時期判断 裁量権に合理性欠き不当
原処分庁は、請求人が保有する差押財産(本件不動産)を公売に付すべき時期について、所轄庁の裁量権の範囲内で合理的に行われたものであるから、違法又は不当な処分ではない旨主張する。 続きを読む
通関手続きなく返送された商品 輸出許可あり輸入として課税
請求人は、令和4年1月、中国のA宛てに製造たばこである加熱式たばこを内容とする郵便物を日本国内から発送して輸出した。本件郵便物は中国に到着したが、同年3月中国において輸入のための通関手続を経ることなく、その輸入が取りやめとなったため、受取人への交付はされず、差出人である請求人に還付され返送された。 続きを読む
共同住宅賃貸の一部空室 小規模宅地等特例の適用なし
請求人は、相続開始の直前において、被相続人が所有していた建物の8部屋あるうち5部屋が空室であったが、被相続人は、本件共同住宅を貸付事業以外の用に供さず維持管理を行い、ネット上で各空室部分の入居者の募集をしていたことから、本件宅地の全てが貸付事業の用に供されていたとして、その全てに租税特別措置法第69条の4(小規模宅地等計算の特例)第1項の適用を主張。 続きを読む