カテゴリー別アーカイブ: 判例

第1審を事実誤認とした原審に 最高裁は違法指摘・差し戻し

C労働組合D支部執行委員である被告人A及びBは、株式会社E取締役のFに高圧的態度で、同社が日雇運転手であるD支部組合員のGを雇用している旨の就労証明書を同社に作成・交付させようと考え、共謀の上、平成29年11月27日E社の事務所において、Fが高血圧緊急症によって体調不良を呈した後もなお執ように求めた。 続きを読む

臨時会招集同日に衆議院解散 憲法53条後段解釈を巡って

参議院の総議員の4分の1以上である72名の議員は、平成29年6月、憲法53条後段の規定により、内閣に対し、国会の臨時会の召集を決定することを要求した。内閣は、臨時会を同年9月28日に召集する決定をし、同日第194回国会が召集されたが、その冒頭で衆議院が解散され、参議院は同時に閉会となった。 続きを読む

申請を承認しない県の対応違法 辺野古移設を巡って-最高裁

沖縄防衛局は、普天間飛行場の代替施設を沖縄県名護市辺野古沿岸域に設置するための公有水面の埋立てに関し、変更の承認の申請をしたところ、上告人(沖縄県知事)は変更を承認しない旨の処分をした。被上告人(所管大臣)は、沖縄防衛局の審査請求を受けて、本件変更不承認を取り消す裁決をし、その後、変更の承認をするよう是正の指示をした。上告人が、本件指示が違法な国の関与に当たると主張して、本件指示の取消しを求めた事案。 続きを読む

人事院の性同一性障害者の処遇 裁量権の逸脱・乱用と判断

上告人(一般職の国家公務員・経済産業省)は上司および担当職員に対し、自らの性同一性障害であり、女性の服装での勤務や女性トイレの使用等についての要望を伝えた。その後、上告人についての説明会が開かれ、本件執務階とその上下の階以外の階の女性トイレの使用を認める旨の処遇を実施することとされた。上告人は3年後、国家公務員法86条により、原則として女性職員と同等の処遇を行うこと等の行政措置を要求したところ、人事院は認められない旨の判定をした。 続きを読む

懲戒免職に伴う退職金不支給 司法は裁量権の違法性のみ判断

上告人の公立学校教員であった被上告人が、酒気帯び運転を理由とする懲戒免職処分を受けたことに伴い、職員の退職手当に関する条例12条1項1号の規定により、宮城県教育委員会から、退職手当等の全部不支給処分を受けたため、上告人を相手に、上記各処分の取消しを求める事案。 続きを読む

譲渡制限株式の売買価格巡って DCF法からの減価を是認

非上場会社の譲渡制限株式(本件株式1、本件株式2)について、相手方会社が抗告人らに対し売買価格の決定の申立てをした事案。 続きを読む

所有権抹消登記等請求における 遺言執行者の原告適格の有無

Aの遺言執行人である被上告人が、本件土地につきAの遺言の内容に反する登記がされているなどと主張し、所有権移転登記を受けた上告人らに抹消登記手続等を求めた事案。 続きを読む

婚姻費用分担申立てを巡って 最高裁が原々審の却下判決支持

抗告人と相手方は、平成26年2月に結婚、同年4月、Aを出産、嫡出子とする出生の届け出をした。令和元年10月、相手方は抗告人に対して離婚を求め別居。以後相手方がAを監護養育している。抗告人は同年11月Aが自分の子であるか疑問を持ちDNA検査を実施したところ、生物学上の父ではないとする結果を得た。 続きを読む

納骨堂経営及び施設変更の許可 一定の地域住民に原告適格あり

本件は、大阪市長が、宗教法人であるA寺に対し、墓地、埋葬等に関する法律10条の規定により、納骨堂の経営の許可及びその施設の変更の許可をしたところ、同納骨堂の周辺に居住する被上告人らが上告人を相手に、本件各許可の取消しを求める事案。 続きを読む