易の卦(か)に、「小狐ほとんど済(わた)らんとして、その尾を濡らす」(始めは容易でも終わりが難しいことを言う)とある(高田真治・後藤基巳訳『易経』下巻、岩波文庫)。始めは順調であった事業が、やがて困難な課題を抱えて行き詰ったりする事がある。 続きを読む
月別アーカイブ: 2017年6月
契約当事者は請求人ではない 原処分庁の主張を否定―不服審
審査請求人の子会社が複数の外国法人と締結した商材の販売に係る契約の当事者は誰かが最大の争点となった事案で国税不服審判所は28年7月6日付で、同契約書はいわゆる処分証書に該当し、作成の真正に争いがなく、他に特段の事情も認められないことからすれば、契約当事者を請求人とすることはできないと裁決、子会社は名目上の契約者にすぎず、請求人が実質的な契約当事者だとして原処分庁が行った法人税の更正処分と過少申告加算税の賦課決定処分、復興特別法人税の更正処分など処分の全部を取り消した。 続きを読む
早期経営改善計画策定支援 意欲的専門家集めて研修開催
6月14日(水)JPBMは、(株)マネーフォワード様との共催にて「早期経営改善計画策定支援」の実務研修が行なわれました。5月29日からスタートした本施策は、「405事業」といわれる改善支援センターのスキーム活用の普及が進まない背景を受けて、改善計画書の簡便化・圧縮化を図り、支援の裾野を広げていくといった狙いを持った取組みです。 続きを読む
人手不足は変革の好機―同友会 サービス産業生産性革命を提言
経済同友会は「サービス産業生産性革命~ピンチ(人手不足)をチャンス(変革)に!~」と題する提言をまとめ発表した。提言は「『生産性革命』レベルの変革を起こさなければ(日本の)未来はない。『生産性革命』とともに、付加価値の追求により競争を勝ち抜かねばならない。そのためには経営者の意識そのものを大きく進化させなければならない」と呼びかけた。 続きを読む
イクメン企業とイクボス 厚生労働省募集開始
厚生労働省では、男性の育児休業取得を促進するイクメンプロジェクトの一環として、育児を積極的に行う男性=「イクメン」と、部下の育児と仕事の両立を支援する管理職=「イクボス」を募集する。 続きを読む
生産技術職の確保、育成が課題 中小企業―ものづくり白書
経済産業、厚生労働、文部科学の3省は「平成28年度ものづくり基盤技術の振興施策」(ものづくり白書)を共同で作成、公表した。経産省は、同省が執筆した第1部第2章「ものづくり産業における人材の確保と育成に関する課題と対応」の中で、「今後、ものづくり産業の成長に求められる人材像をみると、中小企業は大企業と比べて『熟練技能者』を求める優先順位が高くなっている一方で、『生産技術職』を求める優先順位が低くなっている。今後、技術革新が激しくなる中、中小企業においても生産技術職の確保、育成が課題になってくる」との認識を示した。 続きを読む
税効果会計の適用指針案が公表 会計士協会の実務指針を移管へ
企業会計基準委員会は6月6日、企業会計基準公開草案第60号「税効果会計に係る会計基準の一部改正(案)」等を公表した(8月7日まで意見募集)。税効果会計適用指針案については、日本公認会計士協会の税効果会計実務指針を踏襲するものとなっているが、2点ほど会計処理の見直しが行われている。その1つが個別財務諸表における子会社株式等に係る将来加算一時差異の取扱いだ。 続きを読む
配偶者控除の対象者見直し 3つの類型に留意
平成29年度税制改正では配偶者控除・配偶者特別控除の見直しが行われ、30年分以後の所得税について適用される。合計所得金額が1000万円を超える居住者には配偶者控除が適用できなくなり、改正前の「控除対象配偶者」は、新しく以下3つの範囲に分かれて定義されるため注意が必要である。 続きを読む
照会者の考えと異なる扱いに 源泉徴収義務で回答―国税局
東京国税局は、受益者が外国法人である受益者等課税信託の信託財産に属する国内不動産の貸し付けによる対価の支払いに係る源泉徴収義務についての事前照会に対して、照会者と異なる見解による文書回答した。 続きを読む
設備投資、2社に1社が計画 「運輸・倉庫業」は7割超に
帝国データバンクが発表した2017年度の設備投資に関する企業の意識調査によると、2社に1社が設備投資を計画していることが明らかになった。規模別では大企業(60.8%)が6割を超えているが、中小企業は50.3%、小規模企業は38.1%と規模が小さくなるほど設備投資を予定する企業の割合が低下している。(2万3920社対象、回答率42%) 続きを読む