月別アーカイブ: 2015年2月

Weeklyコラム 事業承継準備のタイミング

X社(化学品製造業)の社長(65歳)に事業承継計画策定を奨めたが、なかなかその気にならず、「常務(長男40歳)はまだその器に育っていない」と提案を拒否していた。「切実に必要になってからでは遅いです。常務は技術も経営管理能力も十分です」と話すが、社長の反応は「真面目だが、人を導く力量はまだ駄目だ」と取りあわない。親子間の事業承継は、成り行き任せで無計画に行われる場合と、反対に後継者の条件を厳しく考え過ぎて社長交代が遅れる場合の両極端がよくある。

四書五経(大学・論語・孟子等)の『大学』の中に、こんな言葉がある。「人其の子の悪を知る莫(な)く、其の苗の碩(おおい)なるを知る莫しと」(親はつい愛情に溺れて、自分の子の欠点に気づかない。また(農夫は)自分の田の苗はよその田よりも劣ると誤認するものである)。

では、事業承継の準備はいつから始めれば良いか。偶然の出来事の機会を捉えたり、経営環境の変化等(例えば、工場の海外進出、企業系列の再編等)の機会を捉えたりする他はない。X社の場合は、社長がケガをして2ヶ月休んだことで常務の存在感が強くなり、社長も真剣に事業承継の準備を検討する気になった。準備のタイミングは、事業承継が切実になる一定期間前に着手する決断が大切だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

純粋持ち株会社は451社 26年3月時点―経産省調査

経済産業省が公表した第2回純粋持ち株会社実態調査によると、26年3月末時点で純粋持ち株会社が451社確認され、その合計売上高または営業収益は3兆0,766億円、常時従業者数は2万4,698人だった。(純粋持ち株会社:他の会社の株式を所有することで、当該会社の活動を支配することを主たる事業とする企業)。 続きを読む

圧迫面接によるトラブルに注意が必要

昨今、面接の際に意図的に意地の悪い質問をしたり、威圧的な態度をとることで求職者の態度を見ようとするケースが頻発している。嫌な質問に対しても冷静さを失わず対応できるかどうか、ストレスを与えられても耐えられるかどうかを見極めたいという企業側の意図はわからなくもないが、このような圧迫面接はのちのち大きなトラブルになりかねないので注意が必要だ。 続きを読む

地方にもアベノミクスの成果を 経済運営の基本的態度―政府

政府はこのほど、平成27年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度を閣議決定した。経済運営に関しては、(1)政労使の合意を踏まえた取り組みや成長戦略を着実に実行し、好調な企業収益を、設備投資の増加や賃上げ・雇用環境の更なる改善等につなげる。 続きを読む

異なる商品間のヘッジ取引は可 ヘッジ会計の一部取扱いを確認

日本公認会計士協会は2月6日、ヘッジ会計の明確化を行うため、会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」及び「金融商品会計に関するQ&A」の改正案を公表した(3月9日まで意見募集)。今回の見直しは企業会計基準委員会からの要請に基づくもの。 続きを読む

ユニバーサルツーリズムへ対応 新たな観光地作りへ-観光庁

観光庁主催により、ユニバーサルツーリズムに対応した観光地づくりシンポジウムが開催される。超高齢社会に突入した日本において、誰もが旅行を楽しめる環境整備(ユニバーサルツーリズム)への取組が重要となっており、各地において受入体制を整備・強化していくための取組も出てきている。 続きを読む

Weeklyコラム 言い訳を防ぐ

部下のことで上司が手を焼くことの一つは、指導や注意をしても素直に聞き入れず、すぐ言い訳をすることである。「私は、他の仕事が忙しくて間に合わなかった」「予定していた部品が入荷しなかった」「当日、私は偶々体調が悪かった」…等である。 続きを読む