Weeklyコラム 言い訳を防ぐ

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部下のことで上司が手を焼くことの一つは、指導や注意をしても素直に聞き入れず、すぐ言い訳をすることである。「私は、他の仕事が忙しくて間に合わなかった」「予定していた部品が入荷しなかった」「当日、私は偶々体調が悪かった」…等である。

例えば、納品の日時に遅れた部下を注意したような場合を考えてみる。

上司:「相手から苦情が来た。どうして、あなたは指定された日時に納品しなかった」

部下:「私は時間に余裕をもって出たが、車の調子が悪く、結果1時間遅れました」

責任を追及された部下は、納品の遅れは自分の責任ではなく、会社の車が原因であったと言い訳している。もし上司がいつも同じ態度で対応すれば、この部下は同じような問題を起こして言い訳を繰返すであろう。言い訳は、実は上司の指導や注意の表現方法によっても部下の態度は全く異なる。先の例であれば、部下を責める言葉ではなく、次のような言葉で始めれば良い。

「納期に遅れた原因は何だったのか」「今後どんな準備が必要か」「遅れそうな場合は、相手にどんな対処すれば良いか」…等

要は部下が防御姿勢をとるような言葉ではなく、失敗の原因、対処法、自己の責任等に気づくような質問をすべきである。大事な事は、同じ不首尾を防ぐ対話である。