カテゴリー別アーカイブ: 法務

和解契約の効力、無効にならぬ 原判決破棄―司法書士の行為

Aの破産管財人(被上告人)が貸金業者(上告人)に対し、 Aと業者間の継続的な金銭消費貸借取引に係る各弁済金のうち、利息制限法所定の制限利率による金額を超えて支払った部分を元本に充当すると過払金が発生していると主張して、不当利得返還請求権に基づき返還等を求めた事案で最高裁第一小法廷は、被上告人の請求を棄却した第1審判決の結論は正当だとし、これを認容した原判決を破棄、被上告人の控訴を棄却した。 続きを読む

第13回民事信託検討会 8/4実務対応を検討

成年後見を終了させるには、後見開始の審判の取消(認知等からの回復)、または被後見人の死亡で終了します。それ以外は原則終了しません。成年後見制度を利用したばかりに、当事者が思い描いた望みとはかけ離れた結果になる事例も多くみられます。 続きを読む

原決定を破棄し、抗告を棄却 日本国籍留保の届出―最高裁

日本国籍を有する男性を父とし、中国で出生し中国国籍を有するその子ら4人と、同じ状況を有するその子らの子6人が日本に移住後、子が移住先の市町村長に対して出生の届出と国籍留保の届出等したところ、市町村長が不受理とする処分をした。この処分の妥当性が争点となった事案で最高裁第二小法廷は、原決定を破棄し、原々審判に対する抗告を棄却した。 続きを読む

法定相続情報証明制度 本日よりスタート-法務省

平成29年5月29日(月)より,全国の登記所(法務局)において,各種相続手続に利用することができる「法定相続情報証明制度」が始まる。 続きを読む

売買代金債権の差し押さえ可能 原審の判決を是認―最高裁

輸入業者である抗告人から依頼を受けてその輸入商品に関する信用状を発行した銀行である相手方が、抗告人につき再生手続き開始の決定がされたあと、 上記輸入商品に対する譲渡担保権に基づく物上代位権の行使として、抗告人が転売した上記輸入商品の売買代金債権の差し押さえを申し立てた事案で、 最高裁第二小法廷は抗告を棄却するとともに、原決定の当事者の表示と主文の一部を更正した。 続きを読む

第12回民事信託検討会 先端実務家と高水準の議論を

(株)JPBM主催「第12回民事信託検討会」が開催されます。前回は三井住友信託銀行の「民事信託サポートサービス」について商事信託との比較や事例を基にその活用法を検討しました。また、弁護士サイドから自社株の経営権確保・分散株対策への民事信託活用の事例が提示されました。更に商店街活性化に向けた事業自体の信託活用の可能性が議論されました。 続きを読む

預金等債権に係る請求を破棄 相続分分割取得事件―最高裁

最高裁第一小法廷は、預金等債権を相続分に応じて分割取得したなどと主張してその法定相続分相当額の支払い等を求める事案で、▽原判決中、上告人敗訴部分のうち、預金および積金に係る請求に関する部分を破棄し、同部分につき第1審判決を取り消す▽前項の部分に関する被上告人の請求をいずれも棄却した。 続きを読む

特別寄与者の貢献などを検討 法制審民法(相続関係)部会

法務省の法制審議会民法(相続関係)部会はこのほど、第19回会議を開催、部会資料19-1および2に基づき(1)相続人以外の者(特別寄与者)の貢献を考慮するための方策(2)長期居住権の内容および成立要件(3)長期居住権の簡易な評価方法(4)遺言事項および遺言の効力等に関する見直し―について検討した。 続きを読む

特段の事情の存在うかがえない 特許権事件で上告棄却―最高裁

角化症治療薬の有効成分であるマキサカルシトールを含む化合物の製造方法で特許を取得した発明者と、その幾何異性体から製造した類似品を輸入・販売する業者らの間で争われていた特許権侵害行為差し止め請求事件で最高裁第二小法廷は、原審に続き、特許権侵害に当たらないと主張する輸入・販売業者側の上告を棄却した。 続きを読む

名義貸し行為の未然防止へ 税理士法改正受け指標-日税連

日本税理士連合会はこのほど、「名義貸し行為の指標(メルクマール)について」を公表した。名義貸しに係る懲戒処分件数が増加する状況のもと、26年の税理士法改正における「非税理士に対する名義貸しの禁止」の新設を受け、綱紀監察部が1月にとりまとめたもの。この中では、名義貸し行為となる指標として、税理士が自らの判断で税務書類を作成していないことなどを挙げ、以下のような事例を示している。 続きを読む