カテゴリー別アーカイブ: 法務

法に違反し違法、無効でない 京都市営住宅条例―最高裁

京都市(被上告人)が制定した市営住宅条例24条1項が、国の住宅地区改良法29条1項、公営住宅法48条に違反し違法、無効か否かが主な争点となった上告審で最高裁第一小法廷は、条例は国の法の規定や趣旨に照らして不合理とは認められず、違法、無効とはいえないとして上告を棄却、上告人による住宅の使用権の承継を否定した原審の判断を追認した。 続きを読む

原々審への差し戻しを是認 再生計画案で抗告棄却―最高裁

抗告人を再生債務者とする小規模個人再生における住宅資金特別条項を定めた再生計画について、民事再生法202条2項4号の不認可事由の有無が争われた抗告審で 最高裁第三小法廷は、再生計画を認可した原々審の判断は不当だとして原々決定を取り消し、さらに審理を尽くさせるため本件を原々審に差し戻した原審の判断は是認できるとし、抗告を棄却した。 続きを読む

施行ガイドラインを策定 住宅宿泊事業法―国交・厚労省

国土交通省と厚生労働省は、民泊サービスの適正化を図りながら観光旅客の来訪・滞在促進を目指すため、住宅宿泊事業法施行要領(ガイドライン)を策定した。民泊サービスについて、一定のルールの下、健全な普及を図るため、29年6月16日に住宅宿泊事業法が公布されたのを受け、同法に係る解釈、留意事項等をまとめた。 続きを読む

信義則に反する、抗告を棄却 吸収分割後も債務残る―最高裁

賃借人が契約当事者を実質的に変更した時は、賃貸人は違約金を請求できる賃貸借契約において、賃借人が吸収分割により契約上の地位を承継させた場合に、違約金債務を負わないと賃借人が主張、相手方が違約金条項に基づく違約金債権のうち、1億8,550万円を被保全債権として、賃借人の第三債務者に対する請負代金債権につき仮差し押さえ命令の申し立てをした事件で最高裁第三小法廷は、賃借人の主張は信義則に反して許されず、相手方は吸収分割のあとも、賃借人に対して債務の履行を請求できると判決、賃借人の抗告を棄却した。

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上位10名株主の記載時点 議決権行使基準日でも可能に

法務省は12月14日、「会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令案」を公表した(1月19日まで意見募集)。今回の見直しは、議決権行使基準日が事業年度末の後の日である場合には当該基準日における上位10名の株主の氏名等を事業報告に記載することができるようするもの。 続きを読む

不動産は留置権の目的物に相当 原審に続き上告を棄却―最高裁

生コンクリート製造等の会社である上告人は18年、一般貨物自動車運送事業等の会社である被上告人に対し所有する土地を賃貸し引き渡した。同契約は26年、上告人からの解除で終了したが、被上告人はその前から上告人に対し、上告人との間の運送委託契約によって生じた弁済期にある運送委託料債権を有していた。上告人が被上告人に対し、所有権に基づく土地の明け渡し等を求める事案で、最高裁第一小法廷は原審に続き上告を棄却した。 続きを読む

別除権の行使は可能 留保所有権―最高裁、上告棄却

自動車販売会社から車を購入した者の売買代金債務を連帯保証した被上告人が、保証債務の履行として販社に売買代金残額を支払い、販社に留保されていた車の所有権を法定代位により取得したと主張して、残額支払い後に破産手続き開始の決定を受けた購入者の破産管財人(上告人)に対し、別除権の行使として車の引き渡しを求める事案で、 最高裁第一小法廷は原審に続き上告を棄却、上告人の敗訴が確定した。 続きを読む

財産分離は妥当、抗告を棄却 原審の判断を是認―最高裁

被相続人が遺した相続財産について、相続債権者が民法941条1項の規定に基づき、家庭裁判所に対して相続財産と相続人の固有財産との分離および相続財産管理人選任審判を請求、家裁がこれを認めた。両措置の是非をめぐり取り消し決定の許可を求める抗告審で、最高裁第三小法廷は原審に続き抗告を棄却した。 続きを読む

法人税・組織再編成に新事例 完全支配関係―国税庁H/P

国税庁はH/P「質疑応答事例」の「法人税・組織再編成」欄に新たに「株主が個人である場合の同一の者による完全支配関係について」を掲載した。その骨子は次の通り。 続きを読む

自筆遺言の法務局保管制度創設 家裁検認手続き不要も―法務省

法務省は自筆の遺言書を法務局が預かる制度の創設に向け具体的検討に入っている。相続法制審議会は中間試案の中で、「自筆証書遺言の保管制度の創設」に関して検討しており、遺言者本人の申し出や、公的機関の受け入れ、「検認」省略、相続人全員への通知等があがっていた。 続きを読む