カテゴリー別アーカイブ: リスクマネジメント

事業所得は請求人に帰属せず 処分の全部取り消し―不服審

飲食店に係る所得税と消費税の期限後申告書を提出した審査請求人が、飲食店に係る事業所得は請求人に帰属しないなどとして更正の請求をしたところ、原処分庁が更正をすべき理由がない旨の通知処分を行った。請求人がその全部の取り消しを求めた事案で国税不服審判所は28年11月15日付で、営業許可や各契約等が請求人自身の名義により行われているものの、事業を支配管理し、収益を享受している者は請求人ではないから、事業に係る所得は請求人には帰属しないとし、処分の全部を取り消した。原処分庁の主張を全否定した形だ。 続きを読む

株式購入の為替差損益は所得 外貨預金活用―申告漏れに注意

居住者が外貨建て預金を払い出して株式等を購入した場合の税法上の扱いについて、現行の法令には明確な規定がないが、税務当局は購入価額の円換算額と、購入に充てた外国通貨を取得した時の為替レートで円換算した金額との差額(為替差損益)を所得とみなすようだ。 続きを読む

東証、相談役の開示制度導入へ 平成30年1月以降から開始

東京証券取引所は8月2日、相談役・顧問等の開示に関する「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」記載要領を改訂し、各上場会社に通知した。退任した代表取締役社長等が相談役・顧問等に就任する場合、氏名、役職・地位、業務内容、勤務形態・条件、社長等退任日、任期を開示するというもの。平成30年1月1日以後提出するコーポレート・ガバナンス報告書から記載することができる。 続きを読む

和解契約の効力、無効にならぬ 原判決破棄―司法書士の行為

Aの破産管財人(被上告人)が貸金業者(上告人)に対し、 Aと業者間の継続的な金銭消費貸借取引に係る各弁済金のうち、利息制限法所定の制限利率による金額を超えて支払った部分を元本に充当すると過払金が発生していると主張して、不当利得返還請求権に基づき返還等を求めた事案で最高裁第一小法廷は、被上告人の請求を棄却した第1審判決の結論は正当だとし、これを認容した原判決を破棄、被上告人の控訴を棄却した。 続きを読む

最低賃金引上げの目安は25円 生産性向上が喫緊の課題に

厚生労働省の中央最低賃金審議会の小委員会は、今年の最低賃金の引上げ額は全国平均で25円、時給848円とする目安を提示した。目安額としては比較可能な平成14年度以降で最大となる。 続きを読む

歩道状空地における判旨にて 通達の減額評価に対応―国税庁

評価通達24「私道の用に供されている宅地の評価」では、道路としての利用状況、所有者が自由に使用、収益をすることに制約が存すること等の事実関係に照らし判断しているところ、「歩道状空地」にあたる宅地を共同住宅の敷地の一部として、同通達を適用せず評価していた事例があった。 続きを読む

人手不足倒産今年上半期49件 13年同期比2.9倍に増加

帝国データバンクが発表した「人手不足倒産」の動向調査結果によると、2017年上半期に人手不足を理由とした倒産件数は前年同期比44.1%増の49件となり、2年連続で前年同期を上回った。 続きを読む

原判決には所論の違法ない 上告を棄却―特許権侵害事件

「シートカッター」という名の器具を発明した特許権者(上告人)と、似た工具の販売業者(被上告人)の間で争われていた特許権侵害差し止め等請求事件で最高裁第二小法廷は、本件無効の抗弁を容れ、第1審判決中、被上告人敗訴部分を取り消し、上告人の請求をいずれも棄却する旨の判決を言い渡した原審の判断を認容、上告を棄却した。

原判決言い渡し後、上告人が行った特許に係る特許請求範囲の訂正(内容は減縮)審決確定、被上告人が行った別件審決(特許無効審判の請求は成立せずの審決)の取り消し請求棄却判決確定があった。上告人は、原判決の基礎となった行政処分が後の行政処分により変更されたことで民訴法338条1項8号に規定する再審事由があり、原判決には法令の違反があると主張。

最高裁は、特許権者が事実審の口頭弁論終結時までに訂正の再抗弁を主張しなかったにもかかわらず、その後に訂正審決等が確定したことを理由に事実審の判断を争うことは、訂正の再抗弁を主張しなかったことについてやむを得ないといえるだけの特段の事情がない限り、特許権の侵害に係る紛争の解決を不当に遅延させるものとして、特許法104条の3および4の各規定の趣旨に照らして許されないと説示。原判決には所論の違法はないと断言した。

■参考:最高裁判所|特許権侵害差止等請求事件(平成29年7月10日・最高裁判所第二小法廷)

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=86898

第13回民事信託検討会 8/4実務対応を検討

成年後見を終了させるには、後見開始の審判の取消(認知等からの回復)、または被後見人の死亡で終了します。それ以外は原則終了しません。成年後見制度を利用したばかりに、当事者が思い描いた望みとはかけ離れた結果になる事例も多くみられます。 続きを読む

平成28年度ハローワーク求人 条件相違による申出件数は減少

厚生労働省は、平成28年度のハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数を公表した。資料によると、平成28年度の申出件数は9,299件(対前年度比15.0%減少)となっている。 続きを読む