タグ別アーカイブ: 最高裁判所

選挙区規定も議員数条例も是認 都条例に不合理ない―最高裁

東京都議会が昭和44年に制定した議員の定数ならびに選挙区および各選挙区における議員の数に関する条例(都条例第55号)に基づき令和3年7月4日に行われた都議会議員一般選挙について、江東区選挙区の選挙人である上告人が、同号が公職選挙法271条、憲法14条1項等に違反すると主張、本件選挙の江東区選挙区における選挙を無効とすること等を求める事案で最高裁第二小法廷は上告を棄却。 続きを読む

教師は利用主体でない 音楽著作物の使用請求権なし

音楽教室の生徒らが教室を運営する者らの指示・指導下で行う演奏に際して利用する音楽著作物が著作権使用料の対象となるかどうかが焦点となった、音楽教室における著作物使用に関わる請求権不存在確認請求事件で最高裁第一小法廷は、上告を棄却した。 続きを読む

原決定を破棄、高裁に差し戻す 離婚における財産開示手続事件

ある夫婦が離婚に際し、一方が支払義務を負う子の監護費用について合意し、執行力のある債務名義である養育費支払等契約公正証書を締結。この元夫婦が抗告人と相手方となり、執行証書の正本を有する金銭債権の債権者である抗告人が民事執行法197条1項2号に基づき相手方について、財産開示手続の実施を申し立てた事案で最高裁第一小法廷は原決定を破棄、東京高裁に差し戻した。 続きを読む

混合供託実施の必要あり 建替円滑化法に基づく補償金

マンション建替事業の施行者(被上告人)がマンションの建替え等の円滑化に関する法律76条3項に基づく補償金の供託義務を負う場合において、区分所有者だったBが保有する補償金の支払請求権に対する抵当権者(信用保証会社)と根抵当権者(地域金融機関、3権者が上告人)との間で差押えの競合が生じたときの対応をめぐる取立金請求事件。 続きを読む

原判決破棄、取消請求も棄却 裁量権に関する解釈適用に誤り

普通地方公共団体である上告人の消防職員だった被上告人が、任命権者である長門市消防長から地方公務員法28条1項3号等の規定に該当するとして分限免職処分を受けたのを不服として、その取り消しを求める事案で最高裁第三小法廷は原判決を破棄、第1審判決を取り消し、被上告人の請求を棄却した。 続きを読む

原審の判断を否認―最高裁 固定資産評価審査決定取消請求

ゴルフ場の用に供されている兵庫県丹波市所在の一団の土地に係る固定資産税の納税義務者である上告人が、土地課税台帳に登録された本件各土地の平成30年度の価格を不服として同市固定資産評価審査委に審査の申出をしたところ、これを棄却する旨の審査の決定を受けた。 続きを読む

権利の濫用として許されない 差し押さえられた携帯等の還付

司法警察員が申立人から差し押さえた申立人所有の携帯電話機等について、申立人が、刑訴法222条1項が準用する同法123条1項に基づき東京地検検察官に対して還付を請求。 続きを読む

賠償責任免除の規定にあらず 宮古島の断水事故補償事件

水道事業者である被上告人との間で給水契約を締結している上告人らが、給水区域内の宮古島市伊良部で生じた断水により経営する宿泊施設における営業利益の喪失等の損害が生じたなどと主張、被上告人に対し契約の債務不履行等に基づく損害賠償を求める事案で最高裁第三小法廷は原判決を破棄、福岡高裁に差し戻した。 続きを読む

保険会社の損害賠償額支払 有効な弁済に相当-最高裁

交通事故で傷害を受けた被上告人が、加害車両を被保険自動車とする自動車損害賠償責任保険の保険会社である上告人に対し、自動車損害賠償保障法16条1項の規定による請求権に基づき、保険金額120万円の限度における損害賠償額から上告人の被上告人に対する既払金を控除した残額103万余円の支払いを求める事案で最高裁第一小法廷は原判決を破棄、第1審判決を取り消し、被上告人の請求を棄却した。 続きを読む

弁護士の訴訟行為排除できない 規定の拡張解釈・類推適用戒め

原発事業に関して関係者から多額の金品を受領していた取締役等(被告)に対して会社側(抗告人、原告)が会社法423条1項に基づく損害賠償を請求する事件に絡んで、被告側が訴訟代理人による訴訟行為の排除を求める申し立てを行ったところ却下された。 続きを読む