カテゴリー別アーカイブ: 不動産

税制改正大綱(5)所得税 増改築・改修・省エネ促進策

今度の改正では、耐久性等に優れた良質な住宅ストック形成を促すため、多くの措置の拡充や要件の合理化が行われる。1)特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例:対象に、特定の省エネ改修工事と併せて行う「一定の耐久性向上改修工事(※)」を追加。また税額控除率2%の対象に、上記の工事の費用に相当する住宅借入金等を追加する。(※)小屋裏、外壁、浴室・脱衣室、土台・軸組等、床下、基礎、地盤の劣化対策工事、排水管や給湯管の維持管理や更新を容易にする工事 続きを読む

戸数要件満たさず違法といえず 税還付で原判決を破棄―最高裁

土地の取得に対する不動産取得税を納付した被上告人が、当該土地上に建築された複数棟の建物につき、同税が減額されるべき住宅に該当するとして還付を求める申請をしたところ、東京都都税総合事務センター所長から還付しない旨の処分を受けたため、処分の取り消しを求める事案で最高裁第一小法廷は、処分は違法であり、被上告人の請求を認容すべきだとした原判決を破棄、被上告人の控訴を棄却した。 続きを読む

公正証書不実記録罪は成立せず 原判決を破棄―最高裁

暴力団員の身代わりの形で行った土地取引等について、売買契約を登記原因とする所有権移転登記等の申請をして当該登記等をさせた行為につき電磁的公正証書原本不実記録罪が成立するか否かが争われた事件で最高裁第一小法廷は、被告人に不実記録罪および同供用罪の成立を認めた原判決を破棄し、各控訴を棄却した。 続きを読む

税制改正大綱(2)資産課税 納税猶予緩和、タワマン見直し

29年度税制改正では、非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度の見直しが注目される。災害等の発生前に相続、遺贈、贈与で非上場株式等を取得し、円滑化法の認定を受けている、又は受けようとしている会社は、資産の被害額や売上高の減少幅など被害の態様に応じて雇用確保要件が免除され、破産等の場合には経営承継期間内でも猶予税額が免除されることとなる。 続きを読む

第9回民事信託検討会開催 相続時や債権者対応にスポット

去る12月9日(金)15:00~17:00より民事信託検討会が開催されました。今回は継続案件である不動産管理信託および後継ぎ遺贈型受益者連続信託の最終フェーズとなる債権者(金融機関)対応にスポットを当て、全体検討を行いました。 続きを読む

民事執行法81条の趣旨に沿う 地上権で真逆の判決―最高裁

地上建物に対する仮差し押さえが本執行に移行して強制競売手続きがされた場合に、仮差し押さえの時点で土地および地上建物の所有者が同一であった時は、差し押さえの時点で土地が第三者に譲渡されていたとしても、法定地上権が成立するか否かが争点となった事案で最高裁第一小法廷は、建物につき法定地上権の成立を否定し、被上告人の土地明け渡し請求を認容、賃料相当損害金の支払い請求を一部認容すべきとした原判決を否定。上告人に対し土地明け渡しおよび金員の支払いを命じた部分を破棄するとともに、この部分につき福岡高裁に差し戻した。 続きを読む

H29年度税制改正大綱発表 配偶者控除等人的控除見直しへ

12月8日、平成29年度与党税制改正大綱が発表された。以下外観を見ていく。基本的考え方として、わが国の構造的問題から、個人消費や設備投資に力強さを欠く状況で、女性や若者の活躍を目指すべく「働き方改革」や「イノベーション」を両輪とする手当が目立つ。個人所得課税改革の第一弾として配偶者控除・配偶者特別控除の見直しが行われる。デフレ脱却や経済再生に向けては、競争力強化のための研究開発税制の見直しや、賃上げを促すための所得拡大促進税制の見直し、コーポレートガバナンス改革・事業再編の環境整備に関する税制が厚めに整備されている。 続きを読む

マンションの耐震損害賠償 非課税と回答-国税庁

建物の一部に破損が生じ、耐震安全性検証を行ったところ、設計及び施工について新築当時の建築基準法が規定する耐震基準を満たしておらず耐震安全性が低いことが判明したマンションについて、施工業者は耐震補強工事の実施のため、居住者に対し一時的な退去を依頼するとともに一連の補償金を支払うこととした。 続きを読む

管理組合で議論し規約に明示を 法改正受け通知―特区民泊

国土交通省は、改正国家戦略特別区域法施行令の施行を受けて、マンション管理組合などに対して推奨する対応などを通知した。通知は(1)マンション管理組合等への情報提供と(2)建築基準法上の取り扱い―についての2本立て。 続きを読む

買換資産の範囲と面積に該当 事前照会に国税当局が文書回答

土地・建物の所有者がA社に両方とも譲渡したあと、その土地にA社がオフィスビルを新築。完成後、うち3フロアの専有部分の区分所有権と区分所有する各専有部分の床面積割合に応じた土地の敷地利用権を取得し、事業の用に供する予定だとして、租税特別措置法第65条の8《特定の資産の譲渡に伴い特別勘定を設けた場合の課税の特例》の適用が受けられるか否かについて東京国税局に文書で事前照会したのに対し、同局は10月20日付で受けられると文書回答した。 続きを読む