上半期は951社と過去最高 海外展開制度利用社―日本公庫

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日本政策金融公庫が公表した27年度上半期の「海外展開・事業再編資金」の融資実績は前年同期比52.9%増の951社となり、上半期として社数で過去最高となった。金額でも同15.2%増の144億円に膨らんだ。

日本公庫は、積極的に輸出入取引に取り組む中小企業・小規模事業者が増加していることや、27年度から取り扱いを開始した外貨貸し付けについて、米ドルの資金ニーズが高いことなどが増加の要因と分析している。

業種別では、卸・小売業(434社・構成比45.6%、前年同期比46.6%増)、製造業(308社・32.4%、35.7%増)が多かった。サービス業や情報通信関連企業も増加しており、海外展開する企業の業種の多様化が見られる。投資国別では、中国の景気減速懸念があるものの、依然として中国やASEAN加盟国を中心とするアジア向けに展開する企業の利用が多く、約4分の3を占めた。アジア以外では、北米、特に米国に展開する企業の利用(前年同期比5.9%増)が増えた。その背景として、小売業者を中心に、越境EC(インターネットを使った海外向け通信販売)を活用することで、小ロットかつ低コストで米国などの先進国に雑貨等を輸出するケースが増えていることが挙げられるという。

■参考:日本政策金融公庫|海外展開関連制度の上半期利用社数が過去最高|

https://www.jfc.go.jp/n/release/pdf/topics_151125b.pdf