既報の通り、厚生労働省は11月1日から30日まで平成27年度過重労働解消キャンペーンを開催した。その一環で11月7日に都道府県労働局の職員が相談を受けつける過重労働解消相談ダイヤルを設置、488件の相談が寄せられる結果となった。また、別途設置している平日夜間土日対応の無料相談である労働条件相談ほっとラインにおいては、4月1日から11月7日の約7ヵ月間に16,788件の相談が寄せられている。
過重労働解消相談ダイヤルでは、長時間労働・過重労働に関する相談が236件(48.4%)で最多、ついで賃金不払い残業が218件(44.7%)となった。寄せられた相談には、1ヶ月の残業時間が100時間を超えている事例が多数含まれており、中には残業時間が月に200時間や300時間を超えているという事例の相談も。また、そのような長時間労働を行っている事業場では、労働時間の過少申告が強制されている、まったく超過勤務手当が支給されていないなど、かなり悪質なものも見受けられる。
同省ではそのような相談事案のうち、労働基準法令上問題があると認められるケースについては、労働基準監督署に情報提供を行い、監督指導を行う等、必要な対応をするとしている。