正社員不足の回答58.8% 中小企業の雇用・賃金調査

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日本政策金融公庫はこのほど、「中小企業の雇用・賃金に関する調査」結果をまとめ公表した。それによると、2023年12月において、正社員が「不足」と回答した企業割合は58.8%と、前回調査の58.2%から上昇した。

「適正」は35・5%、「過剰」は5.7%となった。業種別では、運送業(水運除く)、宿泊・飲食サービス業、建設業、小売業などで「不足」の割合が高くなっている。人手不足の影響については、「売上機会を逸失」(40.1%)、「残業代、外注費等のコストが増加し利益が減少」(24.9%)等。人手不足の対応は、「従業員の多能工化」(43.3%)、「業務の一部を外注化」(34,7%)、「残業を増加」(28.9%)の順となっている。

正社員数を前年から「増加」させた企業割合は25.3%、「減少」させた企業割合は24.7%とほぼ均衡した。「増加」の割合は、前回(23.6%)と比べて1.7%上昇。業種別にみると、情報通信業、宿泊・サービス業、倉庫業などが高くなった。同じく正社員の給与水準を前年から「上昇」させた企業割合は68.0%と、前回調査(53.1%)から14.9ポイントと大きく上昇。その背景として「物価の上昇」(25.2%)の割合が最も高く、次いで「自社の業績が改善」(21.6%)と続いている。

■参考:日本政策金融公庫|「中小企業の雇用・賃金に関する調査」2023年10-12月期特別調査|

https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/tokubetu_240228.pdf