カテゴリー別アーカイブ: 裁決事例

前代表者の保険金会計処理 正当として処分全部取消し

本事例では、請求人の前代表者を被保険者とした生命保険契約に係る保険金の額について、請求人の行った当該保険金の支払通知日の属する事業年度の雑収入へ計上した会計処理を巡って、その合理的および、法人税法上の正当性が問われたもの。 続きを読む

総則6項で株価評価見直し 画一的評価は不均衡生じる

この裁決事例は、会社の事業年度の変更と剰余金の配当が、請求人の相続税負担を大幅に軽減することを意図して行われたものであり、財産評価基本通達に基づく評価が租税負担の公平性に反するため、評価額を上回る価額とすることが合理的と判断されたもの(令和6年3月25日)。

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退職共済年金等の減額処分 適法として取消請求棄却

被上告人は、厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成24年法律第63号)の施行日前から特別支給の老齢厚生年金及び特別支給の退職共済年金を受給していたが、平成28年5月分から支給停止、平成29年4月分から減額される処分を受けた。 続きを読む

国外財産等の加重措置の適用 調書の適正な記載で判断

合計額が5,000万円を超える国外財産、及び合計額が3億円以上の財産を有する請求人が所得税等の修正申告書を提出したところ、原処分庁が、国送法に規定する国外財産又は財産債務に係る過少申告加算税の特例による加重措置を適用して過少申告加算税の賦課決定処分をした事案。 続きを読む

国税不服審判所がパンフ改訂 制度等確認資料として最適

国税不服審判所はこのほど、同審判所の機能や取組みを解説する以下の一般向けパンフレットやリーフレットを発行している。 続きを読む

通達の評価適正な時価上回らず 請求人の更生の請求棄却

請求人が、相続で取得した土地の価額について、財産評価基本通達の定める方法に基づく評価額により相続税の申告をした後、やはり当該評価額の2分の1で評価すべきとして更正の請求をした事案。更正をすべき理由がない旨の通知処分を行った原処分庁に対し、請求人は一部の取消しを求めた。令和5年11月9日裁決。 続きを読む

インド法人に支払った金員 「役務に対する料金」に該当

請求人は、インドに所在する外国法人3社(J社、K社、L社)に対して支払った各金員(本件各支払金)について、(1)J社はインドの法律に基づき設立された請求人の支店的な存在であり、支払った金員は、J社の維持・管理に必要な資金の送金又は給与で、業務を委託した対価ではないこと(2)請求人とK社との契約にて支払った金員はソフトウエアの譲渡対価であること(3)L社に支払った金員はウェブサイト及びアプリケーションのデザインの対価であり、日印租税条約第12条第4項に規定する「技術上の役務に対する料金」に該当しない旨主張する。 続きを読む

共同住宅賃貸の一部空室 小規模宅地等特例の適用なし

請求人は、相続開始の直前において、被相続人が所有していた建物の8部屋あるうち5部屋が空室であったが、被相続人は、本件共同住宅を貸付事業以外の用に供さず維持管理を行い、ネット上で各空室部分の入居者の募集をしていたことから、本件宅地の全てが貸付事業の用に供されていたとして、その全てに租税特別措置法第69条の4(小規模宅地等計算の特例)第1項の適用を主張。 続きを読む

相続時の取得財産からの控除 現実に支払い義務生じたもの

請求人らが、原処分庁がした相続税の連帯納付義務の各納付通知処分について、連帯納付責任の限度額の算定に当たり、相続等により取得した財産の価額から(1)相続財産の不動産登記を行う場合の司法書士報酬、登録免許税及び印紙税等の各見積額(2)相続税申告等のための税理士報酬及び本件各通知処分等に対応するための弁護士報酬の各負担額が控除されていないため違法である旨主張した事案。 続きを読む

土地建物一括取得の各資産算定 不動産鑑定評価に合理性

請求人は、売買により一括取得した土地及び建物について、路線価に地積を乗じて売買代金相当額を算出し、これを売買代金の総額から差し引く方法(本件差引法)により算出すべきである旨主張する。 続きを読む