タグ別アーカイブ: 最高裁判所

定年後の再雇用時の給与設定 最高裁が審理差戻し

正社員の定年後は嘱託社員などで再雇用されるケースが多いが、その際の給与等をどうするかは難しい問題だ。これまでは定年時の基本給の60%が限度とする裁判例が一つの目安になっていた。 続きを読む

人事院の性同一性障害者の処遇 裁量権の逸脱・乱用と判断

上告人(一般職の国家公務員・経済産業省)は上司および担当職員に対し、自らの性同一性障害であり、女性の服装での勤務や女性トイレの使用等についての要望を伝えた。その後、上告人についての説明会が開かれ、本件執務階とその上下の階以外の階の女性トイレの使用を認める旨の処遇を実施することとされた。上告人は3年後、国家公務員法86条により、原則として女性職員と同等の処遇を行うこと等の行政措置を要求したところ、人事院は認められない旨の判定をした。 続きを読む

懲戒免職に伴う退職金不支給 司法は裁量権の違法性のみ判断

上告人の公立学校教員であった被上告人が、酒気帯び運転を理由とする懲戒免職処分を受けたことに伴い、職員の退職手当に関する条例12条1項1号の規定により、宮城県教育委員会から、退職手当等の全部不支給処分を受けたため、上告人を相手に、上記各処分の取消しを求める事案。 続きを読む

なりすまし詐欺の窃盗未遂 既遂危険性と実行着手あり

被告人は、氏名不詳者らと共謀の上、市役所職員及び金融機関職員になりすましてキャッシュカードを窃取しようと考え、令和3年3月5日、氏名不詳者らが被害者方に電話をかけ、被害者(当時76歳)に対し、過払金を還付する金融機関口座のキャッシュカードが古く、使えないようにする必要があるので回収しに行く旨のうそを言い、すり替え用の偽のカードが入った封筒を携帯し、同人方付近路上まで赴いたが、被害者が相手を不審に思い電話を切るなどたため、その目的を遂げなかった事案。 続きを読む

譲渡制限株式の売買価格巡って DCF法からの減価を是認

非上場会社の譲渡制限株式(本件株式1、本件株式2)について、相手方会社が抗告人らに対し売買価格の決定の申立てをした事案。 続きを読む

所有権抹消登記等請求における 遺言執行者の原告適格の有無

Aの遺言執行人である被上告人が、本件土地につきAの遺言の内容に反する登記がされているなどと主張し、所有権移転登記を受けた上告人らに抹消登記手続等を求めた事案。 続きを読む

婚姻費用分担申立てを巡って 最高裁が原々審の却下判決支持

抗告人と相手方は、平成26年2月に結婚、同年4月、Aを出産、嫡出子とする出生の届け出をした。令和元年10月、相手方は抗告人に対して離婚を求め別居。以後相手方がAを監護養育している。抗告人は同年11月Aが自分の子であるか疑問を持ちDNA検査を実施したところ、生物学上の父ではないとする結果を得た。 続きを読む

納骨堂経営及び施設変更の許可 一定の地域住民に原告適格あり

本件は、大阪市長が、宗教法人であるA寺に対し、墓地、埋葬等に関する法律10条の規定により、納骨堂の経営の許可及びその施設の変更の許可をしたところ、同納骨堂の周辺に居住する被上告人らが上告人を相手に、本件各許可の取消しを求める事案。 続きを読む

債権差押命令と電子記録債権 送達後支払いの弁済効果巡って

相手方は抗告人に対して相手方への金員の支払いを命ずる旨の仮執行の宣言を付した判決を債務名義とし、抗告人の第3債務者に対する売掛債権について差押命令および転付命令を得た。その後、命令等を抗告人および第3債務者に送達し確定した。 続きを読む

第1審の判決手続きに違法あり 全部勝訴でも控訴の利益認める

上告人は、被上告人に対し、遺留分減殺を原因とする不動産の所有権一部移転登記手続を求める訴えを提起した。被上告人は、第1回口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面も提出しなかった。 続きを読む