横行する「求人詐欺」 NPO等が経団連に要望書

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求人情報に記載された労働条件と、実際に採用されてから明示される労働条件が異なるケースが後を絶たない。求人時よりその条件は悪くなっていることがほとんどだ。労働契約締結時に「後出しジャンケン」さながらに悪い労働条件を提示され、断りにくい雰囲気のまま労働者が押し切られるわけだが、このような行為は当然許されることではない。

NPOや弁護士による「ブラック企業対策プロジェクト」は、そのような「求人詐欺」について対応を求める要望書を日本経済団体連合会(経団連)に送った。現状、多くの企業では内定時に労働条件を明示した書面の交付は行っていないとされる。実際に働き始める時にはじめて具体的な労働条件を知ることとなり、その段階で求人時より低い労働条件を提示されても拒否しづらい。この状況を改め、採用内定日までに詳細な労働条件を示した書面を交付するよう加盟企業に呼びかけることを求めている。また、同時に書面の交付状況についても加盟企業に確認し、その結果を公表することも求めた。求人情報より低い労働条件は労働者側の強い不満を生み出し、結果的に退職にもつながってしまう。社会的にも大きな問題となっており、「詐欺」呼ばわりされないよう注意したい。