カテゴリー別アーカイブ: 税務

区分所有の固定資産税算定方法 一転、市が勝訴-札幌高裁

区分所有建物であるマンションの固定資産税評価額の算定上、異なる経年減点補正率を乗じ各部分の価額を合算して課税を行った札幌市を地方税法352条1項に反するなどと納税者が訴えた事件で、原告が勝訴した原審から一転、札幌高裁は市の算定方法を認めた。高裁の判断は、以下の通り。 続きを読む

国際戦略トータルプランにて 国際課税の取組み発表-国税庁

国税庁はこのほど、「国際戦略トータルプラン-国際課税の取組みの現状と今後の方向-」として、その内容を発表した。近年富裕層や海外取引のある企業における、○海外への資産隠し○国外で設立した法人を利用した国際的租税回避○各国の税制・租税条約の違いを利用した国際的租税回避、等の問題がクローズアップされている。国税庁は、国際課税への取組みを重要課題と位置づけ、「国際戦略トータルプラン」の各取組を推進し、課税上問題がある場合は、積極的調査を実施する方針。国税庁は国際課税対応として同プランによる3つのテーマを掲げた。 続きを読む

青色事業専従者に該当せず 除外規定をめぐって―東京地裁

税理士業を営む納税者が妻を青色事業専従者として妻への給与を必要経費に算入した申告に対し、所轄税務署は妻が他に職業を有しており青色専従事業者には該当しないと所得税の増額更正処分を行い、納税者側がこれを違法として取消しを求めていた事案で、東京地裁は処分を適法とする判決を下した。 続きを読む

賦課決定処分を全部取り消す 「広大地」と認定―国税不服審

被相続人の妻が相続により取得した土地が、財産評価基本通達24-4《広大地の評価》に定める広大地に該当するか否か、また、同土地の評価額算定にあたり、基本通達24-6《セットバックを必要とする宅地の評価》に準じて減額すべきか否かが争点となった事案で、国税不服審判所は2月9日付で、該当するとした請求人の主張を全面的に認め、原処分庁の相続税の各更正処分と過少申告加算税の各賦課決定処分を全部取り消す旨裁決した。 続きを読む

外国子会社合算税制見直し案 受動的所得は合算で課税か

財務省は先般、外国子会社合算税制の見直し案を示した。昨年のBEPSプロジェクト最終報告書を受けたもので、来年度税制改正での対応を目指す。わが国の同税制では現在、税負担の水準が20%未満(トリガー税率)の外国子会社等のすべての所得を日本の親会社の所得に合算して課税しているが、外国子会社等に経済活動の実体があり適用除外基準(事業基準・実体基準・管理支配基準・所在地国基準又は非関連者基準『卸売業・保険業など7業種』)を満たす場合は適用されない。 続きを読む

第8回民事信託検討会開催 自社株承継信託をめぐって議論

去る10月11日(火)15:00~17:00にて第8回民事信託検討会が開催されました。今回は新たな論点として自社株の信託をめぐって検討が加えられました。第1部は、りそな銀行プライベートバンキング部所属コンサルタントより自社株承継信託の(1)他益型(議決権留保型)(2)遺言代用型(3)自益型(受益権譲渡型)(4)自益型(議決権第三者指図型)の4つのスキームを事例も交えて説明いただきました。種類株式との連携や、遺留分への対応、また商品概要説明書の中で、受託報酬手数料等も表示され、今後の民事信託設計に向けた参考となりました。 続きを読む

H27年度民間給与調査 件数・額等ほぼ横ばい―国税庁

国税庁はこのほど、平成27年分民間給与実態統計調査の結果を発表した。源泉徴収義務者のうち民間の事業所から抽出された2万789の事業所及び、それらの事業所に勤務する給与所得者30万9,674人より得た標本値から全体を推計した。 続きを読む

H27年度法人税申告事績 黒字32.1%で5年連続増加

国税庁はこのほど、平成27事務年度における法人税等の申告事績を取りまとめた。清算中法人を除いた法人数は304万8千(前年比0.9%増)、申告件数は282万5千件(同1.1%増)。申告割合は90.5%(同0.4ポイント増)で、申告所得金額の総額は61兆5,361億円(同5.3%増)、申告税額の総額は11兆3,844億円(同1.9%増)と、6年連続の増加を見せた。申告所得金額の総額は、今年度も過去最高となった。  続きを読む

JMIS第3弾は修正なし 2016年1月適用のIFRS

企業会計基準委員会は、2014年以後にIASB(国際会計基準審議会)から公表された会計基準等のうち、2016年1月1日以後開始する事業年度に適用する会計基準等のエンドースメント手続に着手した。同委員会では、今年7月に第二弾となる修正国際基準(JMIS)を公表しており、今回で3回目の見直しとなる。 続きを読む

固定資産税の課税ミス多発 過徴収で滞納、自宅公売も

報道によると、固定資産税の課税誤りが後を絶たず多発している。自治体が課税客体を把握し、税額を計算して納税者に通知する賦課課税方式がとられているが、課税客体となる土地は全国で1億7912万筆、家屋は5850万棟に及び、自治体がすべて正確に把握するのは困難とみられる。 続きを読む