カテゴリー別アーカイブ: 法務

虚偽説明商品購入の過失相殺 消費者の相当程度の審理不要

上告人は特定適格消費者団体で、被上告人に対して、虚偽又は事実と著しくかけ離れた誇大な効果を強調した説明をして商品など販売したことが、不法行為に該当すると主張して、本件対象消費者に対して当該商品の売買代金相当額等の損害賠償義務を負うべきことの確認を求めて共通義務確認の訴えを提起した事件。 続きを読む

異なる事実認定で裁決是認 原審に法令違反あり差し戻し

上告人が、職務上の過失によって海難を発生させたとして門司地方海難審判所から裁決をもって小型船舶操縦士の業務を停止する懲戒を受けたため、被上告人を相手に、裁決の取消しを求めた事案。 続きを読む

当選無効時の判決確定前報酬 活動の価値なく全額返還命じる

被上告人は平成31年4月7日の大阪市議会議員選挙に当選、その後令和元年9月6日、公職選挙法221条3行11号等により懲役1年、執行猶予5年の有罪判決を受け、令和2年2月13日に確定した。上告人は令和元年5月分から令和2年2月分までの議員報酬並びに令和元年6月分および同年12月分の期末手当の合計額1001万0611円を支給。 続きを読む

抵当不動産の賃料債権巡る相殺 対抗力認めず原判決を破棄

本件は、建物の根抵当権者であり、物上代位権を行使して賃料債権を差し押さえた上告人が、賃借人である被上告人に対し、当該賃料債権のうち2790万円の支払を求めた取立訴訟。

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金融庁がガイドライン事例集 中小企業の事業再生で活用期待

金融庁は中小企業の事業再生に関するガイドライン(以下ガイドライン)を活用した事例集を作成し、ネット上で公表した。同庁は今回の事例集を参考に、金融機関等によるガイドラインの活用が今後一層浸透していくことを期待している。 続きを読む

免許保有しない宅地建物取引業 個人・法人の公訴事実の同一性

個人として免許を受けないで宅地建物取引業を営んだという訴因と、法人の代表者として法人の業務に関し免許を受けないで宅地建物取引業を営んだという訴因との間に公訴事実の同一性が争われた事例。 続きを読む

分筆登記時の土地全部処分禁止 仮処分命令の申立ての是非

抗告人が、いずれも1筆である各土地について、その各一部分の所有権を時効により取得したと主張して、本件各土地の所有権の登記名義人である相手方らに対し、当該各一部分についての所有権移転登記請求権を被保全権利として本件各土地の全部について処分禁止の仮処分命令の申立て等をした事案。 続きを読む

民訴法263条後段を巡って 原審を破棄し申し立て却下に

相手方である大阪拘置所に収容されている死刑確定者は、抗告人の執筆した雑誌記事により名誉が毀損されたとして、不法行為に基づく損害賠償金の支払いを求める訴訟を大阪地方裁判所に提起した。相手方および抗告人は第1回口頭弁論期日および第2回口頭弁論期日に連続して出頭しなかった。相手方は本件口頭弁論期日の後、東京地方裁判所には出頭し得るとして、本件訴訟を同裁判所に移送することを求めた。 続きを読む

第1審を事実誤認とした原審に 最高裁は違法指摘・差し戻し

C労働組合D支部執行委員である被告人A及びBは、株式会社E取締役のFに高圧的態度で、同社が日雇運転手であるD支部組合員のGを雇用している旨の就労証明書を同社に作成・交付させようと考え、共謀の上、平成29年11月27日E社の事務所において、Fが高血圧緊急症によって体調不良を呈した後もなお執ように求めた。 続きを読む