LIBOR公表停止を考慮せず ASBJが当面の取扱いを示す

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金利指標改革により、LIBORの公表が2021年12月末をもって恒久的に停止される見通しが高まっているが、企業会計基準委員会(ASBJ)はこのほど、LIBORの公表停止を踏まえた実務対応報告の公開草案の公表時期を2020年4月又は5月に変更することを明らかにした。

当初は3月頃までに実務対応報告の公開草案を公表する予定であったが、検討の参考にしている国際会計基準審議会の審議が少し遅れていることを踏まえたものである。これに伴い、2020年3月期決算等の対応のため、ヘッジ会計の適用要件の判断に関しては、実務対応報告の公表までは金利指標改革の影響を考慮せず、ヘッジ対象の金利指標が変更されないものと仮定して差し支えないとの見解を示している。

今回の金利指標改革に伴う金利指標の変更は現時点で確定したわけではないが、仮に金利指標の変更が行われる場合は企業自身の意思決定に基づくものではなく、不可避的に発生する事象であると企業会計基準委員会は指摘。現行の会計基準はこのような事態を想定して開発されたものではないため、金利指標の変更について現行の会計基準に当てはめた場合、当該会計基準の開発時には想定されていなかった結果が生じる可能性があると考えられるとしている。

■参考:PWC|「金利指標改革に起因する会計上の論点について」(ヘッジ会計に関する取扱い)の公表(ASBJ)|

https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/news/japan-topics/japan-topics200302.html