日本医師会は厚生労働省の医師の働き方改革の推進に関する検討会の第7回会議に、同省の諮問に応じて医師会が設けた医師の働き方検討委員会がまとめた「医師の健康確保と地域医療体制を両立する働き方の検討―医師独自の健康管理・勤務環境改善策を中心に―」と題する答申を提出。
▽適切な医療は、その担い手である心身ともに健康な医師の下でこそ可能。医師の健康を基盤とした上での医療の構築が必要▽労働基準法、労働安全衛生法で規定されている労働条件の基準と労働者の安全と健康の確保対策を病院管理者が実行することが求められる▽労務管理や産業保健についての専門的な知識も併せて必要。それらの専門家をスタッフに加えることも検討されるべし▽病院管理者と医師が中心になり、個々の病院における改善により医師の健康確保・増進を図る方向で実施することが必要▽医療機関の産業医が十分活躍できる環境整備を進め、産業医もその期待に応じられる技能と知識を持てるよう研修システムの確立が必要―などを提案した。
会議ではこのほか、医師の働き方改革に関し(1)変形労働時間制の導入(2)自己研鑽の取り扱いの明確化(3)勤怠管理システムの導入―のそれぞれについて範とすべき好事例も紹介された。
■参考:厚生労働省|第7回医師の働き方改革の推進に関する検討会 資料|
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10091.html