日本公認会計士協会(原告)の業務会費をめぐる裁判で、東京地方裁判所(内藤和道裁判官)は令和2年5月22日、同協会が会員であった監査法人(解散)の元社員(被告)に対して賦課する会費請求権は商行為に属する法律行為から生じたものと解することはできないと判断し、会費請求権について消滅時効は成立していないことから監査法人の元社員に対して会費(184万円)等の支払いを命じる判決を下した。 続きを読む
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20条にいう不合理に該当せず 退職金等の相違―最高裁判決
第1審被告(東京メトロ)と期間の定めのある労働契約を締結しメトロの駅構内の売店で販売業務に従事していた第1審原告らが、第1審被告と期間の定めのない労働契約を締結している労働者のうち、 続きを読む
「不合理」とまでは言えない 正職員との賞与等相違―最高裁
第1審被告(大阪の学校法人)と期間の定めのある労働契約を締結し勤務していた第1審原告が、期間の定めのない契約を締結している正職員との間で賞与、業務外の疾病による欠勤中の賃金等に相違があったことは労働契約法20条(改正前)に違反するとして、 続きを読む
非正規社員への待遇格差判決 賞与・退職金と手当で判断割れ
正社員とそれ以外の契約形態の社員との間における待遇格差。これまで放置されていた問題がクローズアップされている。 続きを読む
相殺の抗弁の主張、許される 原・第1審判決を変更―最高裁
自宅建物の所有者と建築物の設計・施工等を営む業者が建物の増築工事の請負契約を締結。業者は増築工事と追加変更工事を完成させ引き渡した。 続きを読む
自働債権と受働債権の相殺可能 前に生じた原因に起因―最高裁
上告人は建設会社と4本の請負契約を締結。会社はうち1契約を完成させたが、残る3契約の工事は資金繰りに窮し続行難に。 続きを読む
請求権不存在、確認の利益欠く 特許侵害、原判決破棄―最高裁
機械装置に関し特許権を有する上告人が被上告人に対し独占的通常実施権を許諾、被上告人が装置を製造・販売した。契約には上告人の競合会社への販売を禁止する特約が付されていたが、被上告人は上告人の競合会社である外国法人に販売。 続きを読む
監事選取り消し求める実益ある 原判決破棄・差し戻す―最高裁
中小企業等協同組合法に基づき設立された事業協同組合の役員ポストをめぐり組合側と組合員の1人(上告人)が争っている事案で最高裁第一小法廷は、 続きを読む
特段の事情認められず不適法 担保不動産競売事件―最高裁
担保不動産競売の手続きにおける期間入札で、最高価買い受け申出人(以下同人)に次いで高額の申し出をした抗告人が、民事執行法71条4号イ(同法188条において準用)に掲げる売却不許可事由を主張して同人が受けた売却許可決定に対して執行抗告をした。 続きを読む
被申立人を戒告―最高裁大法廷 裁判官の品位を辱める行状
最高裁大法廷は、現役の裁判官でありながら、殺人事件の被害者の遺族を侮辱した文章をSNSに投稿した被申立人に対して、裁判官に対する国民の信頼を損ねる言動だといわざるを得ず、裁判所法49条にいう「品位を辱める行状」に当たるとし、裁判官全員一致の意見で裁判官分限法2条の規定により被申立人を戒告した。 続きを読む