不正競争防止法の条項に該当 視聴防止機能外すプログラム

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電子書籍の影像配信を行っているD社が提供する影像表示・閲覧ソフト「D電子書籍ビューア」を、ウィンドウズ対応版の同ビューアに組み込まれている影像の記録・保存を行うことを防止する機能を無効化するプログラム「F3」を、

ソフトウエア開発・販売等を業とするC社(本店・横浜市)の代表取締役A(被告人、業務全般の統括者)とソフト販売責任者B(被告人)が同社のプログラマーと共謀して開発。

被告人両名は、不正の利益を得る目的で法定の除外事由がないのに、平成25年9月および11月ごろ、顧客2名に対しサーバコンピューターから電気通信回線を通じて顧客らのパソコンにそれぞれダウンロードさせて提供、不正競争を行った。

上告審で最高裁第一小法廷は、上告趣意の実質は単なる法令違反、事実誤認の主張であって刑訴法405条の上告理由に当たらないとして上告を棄却した。最高裁はF3について、技術的制限手段の効果を妨げることにより影像の視聴を可能とする機能を有するプログラムに当たると認められ、F3を提供した被告人両名の行為は不正競争防止法2条1項10号の不正競争に当たり、法21条2項4号に該当するとし、同号の罪の成立を認めた第1審判決を是認した原判断は、結論において正当だとした。

■参考:最高裁判所|不正競争防止法2条1項10号にいう技術的制限手段の効果を妨げることにより影像の視聴を可能とする機能を有するプログラムに当たるとされた事例

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=90062