「錦の衣を着てその上から薄ものをかける」という言葉がある(出典は『中庸』であるが、原典は『詩経』にある。金谷治訳注『大学・中庸』岩波文庫参照)。錦は薄ものをすかしてこそ美しいというものである。 続きを読む
カテゴリー別アーカイブ: Weeklyコラム
Weeklyコラム 笑顔で共感する接客
接客教育で共通して指導されることに、「笑顔で接客する」がある。誰も当たり前のことと頷くが、実際はこれほど難しい接客技術は無いかもしれない。笑顔の表情にも個人差があり、笑顔になるタイミングや頻度によっても、お客の印象は異なるであろう。では、店員の魅力的な笑顔とは、どのようなものだろうか。 続きを読む
Weeklyコラム やる気を高める工夫
商店街の八百屋や魚屋の店員が大声で発する口上は、今も大変有効である。元気の良い口上で、野菜や魚がより新鮮に見えるから面白い。商売はまず店員のやる気とお客を楽しませる工夫が大切である。その度合い次第で成功の確率が決まる。 続きを読む
Weeklyコラム 娯楽活用業の時代
もし「娯楽活用業」という業態があれば、これから注目される仕事になるのではなかろうか。そもそも娯楽の定義は曖昧である。三木清の著書『人生論ノート』(新潮文庫)に、「画は画家にとっては娯楽ではなく、会社員にとっては娯楽である。音楽は音楽家にとっては娯楽でなく、タイピストにとっては娯楽である」とある。つまり、娯楽は自己の仕事以外の分野であり、生業には関係なく楽しみの為に行うことである、と。 続きを読む
Weeklyコラム シニアの働きがい
今、シニア社員の働き方に注目が集まっている。定年と同時に隠居する等は、遠い昔の話となってしまった。一体、社員を大事にしている会社とは、どんな処遇をしているところであろうか。給与が高い、福利厚生制度が整っている、残業が少ない、休日が多い…、確かにこれらもよい会社の要件であるが、定年後に継続雇用があってもその処遇が大きく低下したら、果たして満足するだろうか。 続きを読む
Weeklyコラム 商品の風評被害
いつの時代も、誤報や間違った噂によって、商品の品質・安全性や人の品位・身体等が傷つけられることが絶えない。古くは「流言飛語」等と言われたが、現代は一般に「風評被害」と言われる。 続きを読む
Weeklyコラム 経営者の努力と好運
経営(商売)を長年やっていると、努力をしても報われない時もあれば、特別な努力をしないのに大きな成果に恵まれる時がある。一般に前者の方が多いかもしれない。そこで誰でも好運(=特に努力したわけでもないのに、ものごとがよいほうへうつること[三省堂『国語辞典』])を願うが,中々決め手になる手段は無いようだ。先日、地方の山奥の国道で大渋滞があった。マスコミで、ある神社のお守りに大変な御利益があることが出て、渋滞は大勢の人がお守りを入手する為であったそうだ。これは神頼みであるが、人は懸命に努力しつつも好運の巡り合わせを期待するのだろう。 続きを読む
Weeklyコラム 一般商店とチェーン店
X商店街協同組合の実態調査に関与する機会を持った。A理事長の聞きとり調査から始まったが、組合員の参加意識になると暗い表情をした。「従来からの組合員(一般商店が多い)は大抵協力的だが、チェーン店は団結力や協調性に問題がある」と。 続きを読む
Weeklyコラム 社風が定着する
「桃栗3年柿8年、ビワは早くて13年」等と言うが、何でも成果を上げる為には一定の期間を要するものだ。例えば、掃除である。誰でも小学生になれば教室や校庭の掃除をした経験があるだろうが、成長して大人になった後は、掃除を全くしなくなる人もいる。つまり、身に付いていない。 続きを読む
Weeklyコラム 良縁を築く
これは筆者個人の体験である。毎朝、大抵は通勤時間帯に電車に乗るが、時々始発電車に乗ることもある。通勤時間帯には駅までの路上で大勢の人とすれ違うが、知人以外は誰とも挨拶しない。ところが、始発電車に乗る時は、すれ違う人の多くが挨拶するのである。不思議に思っていたが、ある時ふと気づいた。「自分が挨拶をするから、相手が挨拶を返してくれるのだ」と。 続きを読む