Weeklyコラム 仕事の種類と継続雇用

LINEで送る
[`yahoo` not found]

定年に関する公的調査に参加する機会を持った。ほとんどの会社が定年延長に慎重であったが、業種や仕事(職種)の種類によって大きく違うことに気づいた。例えば、介護施設や食品スーパー等は元々途中入社やパートが多い為か、年齢の高い従業員の割合が高く、就業規則上の定年後(継続雇用後も含めて)も勤めている人が多い。また、中小製造会社においては、本人が継続雇用を望めば年齢に関係なく経営者の一存で認める場合もある。そもそも、就業規則が無く、定年の有無が曖昧な事業所も一部あった。

現状は、60歳になると一旦は定年とし、その後の65歳までは同じ会社の別の職種又は部門で継続勤務する場合が多い。60~65歳以後は、家庭環境(介護する家族の有無等)や健康状態も個人差が大きくなり、会社は一律の延長に躊躇するようだ。仕事の種類による違いも大きく、当然ながら強い体力や精神力を要するような業種や職種は、一般に定年が早くなる。また、継続雇用で長く勤める仕事として、職人的な手作業の仕事・特殊技術や熟練を要する仕事・特殊資格が要る仕事等がある。会社に対して、勤務時間(勤務日数)の負担が低く、強い体力を要しない出来るだけ継続雇用できる仕事の開拓が望まれる。