中古車小売業倒産、5年ぶり増 業者間の競争激化が主因

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帝国データバンクが発表した2016年度の自動車(新車・中古車)小売業の倒産(法的整理)動向調査結果によると、中古車小売業の倒産は前年度比40.6%増の97件で、5年ぶりに前年度を上回った。

同社は「業者間での競争激化で、収益を圧迫しつつあることが倒産増加の背景と考えられる」とみている。新車、中古車の小売業の総倒産は同29.4%増の110件で、2年ぶりに前年度を上回った。負債総額は同68.1%増の133億8200万円(新車小売業は62億3800万円、中古車小売業は71億4400万円)で、2年連続の増加となった。業態別に見ると、新車小売業の倒産件数は同18.8%減の13件となり、2年連続で前年度を下回った。2000年度以降では最も少なかった。

タイヤやホイールなどの販売を行う自動車部品・付属品小売業の倒産は23件(前年度比109.1%増)で、3年ぶりの増加となった。負債総額は20億8700万円(同39.6%減)で、2年ぶりに減った。同業他社やホームセンターなど異業種との競争による価格競争がし烈となっている上、タイヤなどのカーケア用品についてはインターネットを通じた販売も普及。こうした市場環境の変化で収益が悪化し、倒産件数は増えている。