帝国データバンクがこのほど発表した「2015年度の雇用動向に関する企業の意識調査」結果によると、正社員の採用予定があると回答した企業は63.6%に上り、リーマン・ショック前の08年度以来7年ぶりに6割を超えた。前年度(59.5%)に比べて4.1ポイント増加し、5年連続で改善した。この調査は今年2月16日から28日まで、全国2万3365社を対象に実施、回答率は45.3%だった。
「採用予定がある」と回答した企業は全国10地域すべてで6割を超えているほか、業界別で見ても10業界中7業界が6割台となっている。また、中小企業の採用意欲も高まっており、前年度に比べ4.9ポイント増加した。帝国データバンクでは「企業の正社員採用意欲は広がりを見せており、正社員の雇用環境は改善傾向が続いている」と分析している。
一方、非正社員(新卒・中途入社)については、「採用予定がある」と回答した企業は50.2%で、5年連続で改善するとともに、07年度以来8年ぶりに5割を上回った。また、「採用予定はない」と回答した企業は37.6%で、6年連続で減少した。リーマン・ショック後に急激な人員整理に直面した非正社員の雇用状況は、大企業を中心に大幅に改善している。
■参考:帝国データバンク|特別企画 : 2015年度の雇用動向に関する企業の意識調査|
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p150307.html