待ち時間の長短は、ビジネスの現場で、その経済価値の大きな要素になっている。例えば、医療や理美容サービス等においては、長時間の順番待ちがサービスの価値を低下させたり、逆に待ち時間を減らす工夫が新しい業態を生み出したりしている。
待ち時間を減らす工夫はいくつかあるが、その代表は予約制である。予約することによって、お客は待ち時間が大幅に短縮し、必要な時間帯や時間量も決まるので計画的な行動が出来る。思いつきによる利用は不便であるが、一般に予約制はお客から歓迎されるようだ。また、店側としては、来店客が平均するので必要な人員を揃えることに便利である。後に待っているお客がいないので、店員とお客がゆっくりコミュニケーションを取ることも可能である。駐車場も効率良く使える。欠点を言えば、お客が分散するので店舗の賑わい感が少なくなる心配がある。
もう一つは、サービスシステムの変更によって待ち時間を短縮する場合である。セルフサービス化等は大量のお客を獲得することに成功した代表である。理美容業等に見られるように、サービス時間を短縮して客席回転率を上げ、待ち時間を減らす新業態もある。今後も待ち時間の短縮は、ビジネス機会の大きな要素となろう。