再生時債権放棄等の対応増加 経営者の続投約3分の1

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中小企業再生支援全国本部は、昨年11月に12年間の活動実績をまとめた資料「中小企業の事業再生と中小企業再生支援協議会」を発行している。注目されるアンケート結果としては、利用企業アンケートの「利用時に期待したこと」として「資金繰りに関するアドバイス」平成23年度6.9%→平成26年度15.2%)や「経営改善に関するアドバイス」(同17.5%→同24.7%)が大幅に増加している。

逆に「複数の金融機関間の調整」は大幅に減少(同34.4%→同18.9%)。再生計画の達成状況としては「計画を上回る、ほぼ計画通り」(同38.1%→同33.8%)や「現状を少し下回る」(同32.5%→同26.4%)がそれぞれ減少、一方で「計画が未達で困っている」が増加した。

また民間金融機関における中小企業再生支援の取組方針では「必要があれば債権放棄等に踏み込んで企業再生を進める」との回答が大幅に増加(同19.0%→同34.1%)。債権放棄等を含む計画を策定した企業規模としては、平均売上高12~3億となっており、含まない企業平均のおよそ2倍の規模で推移している。債権放棄等案件の経営者の処遇の状況は「続投」が全体の約3分の1であり、退任しても全体の4分の1は親族が経営を承継している。