損失を所得から控除できない 税務当局側が逆転勝訴―最高裁

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米デラウェア州法に基づいて設立されたリミテッド・パートナーシップ(LPS)が行う投資事業に出資した者が所得の金額を計算するにあたり、当該事業で生じた損失の金額を所得の金額から控除できるか否かが争われた事案で最高裁第二小法廷(千葉勝美裁判長)は全員一致でできないとの判断を示した。

そのうえで原判決中、上告人の敗訴部分を棄却し、第1審判決中、各更正処分および更正をすべき理由がない旨の各通知処分の取り消し請求を認容した部分をいずれも取り消し、同部分に関する請求をいずれも棄却した。また上告人の敗訴部分のうち、各過少申告加算税賦課決定処分の取り消し請求に係る部分につき名古屋高裁に差し戻した。

この裁判ではLPSが外国法人として日本の租税法上の法人に該当するか否かが問題となった。第1審と原審は該当せずと判断したのに対し、最高裁は権利義務の帰属主体と認められるので、所得税法2条1項7号等に定める外国法人に該当するとし、▽各不動産賃貸事業により生じた所得はLPSに帰属し、出資者らの課税所得の範囲に含まれない▽したがって、出資者らは各不動産賃貸事業による所得の金額の計算上生じた損失の金額を各人の所得の金額から控除することはできない―と判決した。

■参考:最高裁判所|所得税更正処分取消等,所得税通知処分取消請求事件(平成27年7月17日 最高裁判所第二小法廷)

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85219