正当な理由があるとは言えない 無申告加算税の賦課決定処分

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相続に係る亡父の相続税の期限内申告書の提出がなかったことについて、国税通則法第66条(無申告加算税)第1項ただし書に規定する「正当な理由があると認められる場合」に該当するか否かが争点となった事案で、国税不服審判所は該当しないと裁決、請求人が求めた無申告加算税の賦課決定処分の取り消しを退けた。

26年10月~12月分裁決事例追加等でわかった。同事案の裁決日は11月7日。請求人は、被相続人である亡弟の相続に係る亡父の相続税の納付義務を承継した。

事案の推移を時間を追ってみると、まず企業の代表取締役だった弟が死亡。その妻と父母が共同相続人となった。父は妻に相続財産の開示を求めたが、妻は応じず、遺産分割調停を申し立てた。父は申立書の中にあった遺産目録等に記載された財産等に基づいて相続税の課税価格を計算。課税価格が基礎控除額を下回ったため、申告書を提出しなかった。その後、父母が相次いで死亡。兄が父の納付義務も承継した。

審判所は、請求人が主張する事情は、亡父を含む相続人間の主観的事情にすぎず、亡父が申告書を提出しなかったことについて、真に納税者の責めに帰することのできない客観的な事情があったということはできないとの判断を示した。

 

http://www.kfs.go.jp/service/MP/01/0603020200.html#a97