昭和50年代をピークに、全国の商店街と急速に成長したスーパーマーケットチェーンは進出を巡って激しく戦っていた(一般に、商店街等は大型店出店に反対した)。当時の商店街には強いエネルギーがあった。
しかし、現代の商店街は一般に大型店(電器・ホームセンター・ドラッグストア等を含めて)の進出や存在に寛容である。むしろ、街内又は駅前等から既存大型店が撤退したりすることを心配する。商店街診断をすると、街内又は隣接地にある大型店は競合施設であると同時に、役所・病院・学校等と同様に集客施設として挙げることが多い。
ところで、商店街の衰退は大型店や新業態店(コンビニ・薬局・飲食等各種チェーン店)の出店によると言われてきた。しかし、繁盛している商店街は街内に大型店や新業態店が積極的に出店している地域に多く、衰退している商店街は大型店が郊外の幹線道路沿いに出店している地域に目立つ。さらに、衰退の要因として、国や自治体の補助金によってマンネリ化したイベントを続けているような場合がある。
自己に金銭負担や労役負担が無いような経営改善策は成功しない。衰退の原因を自己の責任と捉え、全員が金銭や労役を負担して、真剣に企画作りや活動と取組むような商店街は将来も生き残れるだろう。