古代インドには、非常に長い時間単位「劫(こう)」があった。一劫は、四十里四方の立方体の岩石を天人が軽い羽衣で百年に一回払拭し、その岩石が磨滅してなくなるまでの時間である(一劫の定義には、他にもいくつかの説がある。 続きを読む
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Weeklyコラム 時間を売る商売
古代インドには、非常に長い時間単位「劫(こう)」があった。一劫は、四十里四方の立方体の岩石を天人が軽い羽衣で百年に一回払拭し、その岩石が磨滅してなくなるまでの時間である(一劫の定義には、他にもいくつかの説がある)。これに比べれば、人生の長さは実に微々たる一瞬間であろう。人が時間を最も価値あるものと扱う理由である。例えば、電車であれば一般にスピードが高い程(つまり一定距離を走る時間が短い)価値があるとされる。だから、普通列車と特急列車とでは、特急の方が料金は高い。その差は時間節約代と言える。その他にも、一般道路と高速道路、海外等に行く場合の船舶と飛行機・・・と、例を挙げたら切りが無い。 続きを読む