女性登用は加速化するか 女性版骨太の方針2023

LINEで送る
[`yahoo` not found]

少子高齢化に伴う労働力不足が懸念され続けているが、これまでその解決策として決定的な施策がないというのが現実だろう。高齢者の就業年齢を引き上げて戦力化する、リスキリングにより社内失業者を発生させない、就労可能な女性の戦力化など、アイディアはあるものの、有効に機能しているかとなると疑問が残る。実際、各企業の労働力不足懸念は払拭されていない。

労働力不足解消に有効であることはもとより、多様性の確保、女性の所得向上や経済的自立などを考えると、女性活躍の推進は極めて重要になるだろう。そのような状況を受け、政府は「女性版骨太の方針2023」の策定に向けての議論を開始した。プライム市場上場企業については2030年までに女性役員比率を30%以上にする、いわゆるL字カーブ解消のために多様で柔軟な働き方の促進等を目指すことなどを盛り込んだ方針を定め、今後の政策の具体化を進める意向だ。

プライム市場上場企業で女性役員がいない企業は減少傾向にあるが、なお約2割に上る。諸外国では数値目標の設定等により、女性役員比率の向上を実現している。育児や家事労働の影響もあり、女性の正規雇用比率は30歳以降低下する現状、政府の取組みの行方が注目される。

■参考:首相官邸|男女共同参画会議(「女性版骨太の方針2023」の策定に向けた検討等の議)|

https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202304/27danjo.html