変わる障害者雇用 法定雇用率引上げと助成拡充へ

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厚生労働省は障害者雇用にかかる法定雇用率を引き上げる。現在の民間企業の法定雇用率は2.3%。常時使用する労働者数が43.5人以上の企業は障害者雇用が必要となる。令和6年4月に2.5%に、令和8年度中には2.7%に引き上げられる。2.5%になると、労働者数が40人以上の企業は障害者雇用が必要となる。

現状、法定雇用率が達成できている企業の割合は48.3%だ。つまり、半数超が未達成ということになる。未達成企業のうち障害者を一人も雇用していない企業は58.1%となっており、現実問題として、受け入れ体制やノウハウの不備など、多くの中小企業にとってハードルが高いことを表している。そのため、いわゆる障害者雇用代行ビジネスなども行われており、形式的に法定雇用率を満たすためのビジネススキームが存在しているのも現実だ。

同省では法定雇用率引上げとともに、障害者雇用推進のために「障害者介助等助成金」、「職場適応援助者助成金」などの既存の助成金の拡充を行うほか、「障害者雇用相談援助助成金(仮称)」、「中高年齢等障害者職場適応助成金 (仮称)」といった新たな助成金を制度化する予定。助成金のみならず、ノウハウなどの支援拡充も求められているところだ。

■参考:厚生労働省|事業主の方へ/障碍者雇用率制度他|

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jigyounushi/page10.html#01