金融審議会市場制度ワーキング・グループ「顧客本位タスクフォース」は、このたび、中間報告を公表した。同タスクフォースは、経済成長の成果の還元を促進し、安定的な資産形成に向けて、利用者の利便向上と保護のための、顧客本位の業務運営、金融経済教育等について検討してきた。報告全体の概要は以下の通り。
○家計の安定的な資産形成の実現に向けて、「インベストメント・チェーン全体における顧客や最終受益者の最善の利益を考えた業務運営の確保」、「顧客への情報提供・アドバイスの充実」、「金融リテラシー向上への取組み」等、利用者の利便向上と保護を図るための幅広い施策が必要となる。今後、政府において「基本的な方針」を策定し、これらの施策を関係者が協力して総合的・計画的に実施していく。
特に、○顧客の最善の利益を図るべきであることを、金融事業者及び企業年金関係者なども含む資産形成を支える幅広い主体一般に共通する義務として定める。○金融経済教育の機会提供に向けた体制を整備(推進主体の常設化)。○顧客の立場に立ったアドバイザーの見える化、顧客への分かりやすい情報提供のルール化、デジタル技術の情報提供への活用、利益相反の可能性と手数料等についての顧客への情報提供のルール化、を強調している。
■参考:金融庁|金融審議会 市場制度ワーキング・グループ「顧客本位タスクフォース」中間報告の公表について|
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20221209.html