経営者保証の解除加速へ 金融・中企庁が政策面で協調

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金融庁と中小企業庁が、経営者保証の解除加速へ向け足並みをそろえて政策を打ち出す。一部報道によると、金融庁は監督指針を改正して金融機関の説明責任を強める。

中企庁は信用保証協会が保証を付与する融資制度を見直し、一定要件を満たす事業者が経営者保証を提供せずに融資を受けられる制度を増やす。経営者保証の解除を条件に、民間金融機関のプロパー融資から保証協会の保証付き融資への借り換えを例外的に認める仕組みの創設も検討する。金融庁は11月1日に監督指針の改正案を示した。

新たな指針では、融資先に経営者保証を徴求する際、保証が必要な理由や解除の方法を具体的に伝え、記録を残すことを求める。法的効果やリスクの説明はこれまでも求めてきたが、さらに踏み込んで「経営者保証に関するガイドライン」に沿った対応を徹底するよう促す。年2回の頻度で求めるガイドライン活用実績の報告項目には融資先に対する説明の件数を加える。監督指針に沿った取り組み状況の開示でも、創意工夫を求める。

現在、多くの金融機関がウェブサイトでガイドラインを順守する方針を公表している一方、実務面の具体的な方針を明示しているケースは少ない。中企庁は中小企業政策審議会の金融小委員会で、信用保証制度の見直しに着手した。