選挙区規定も議員数条例も是認 都条例に不合理ない―最高裁

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東京都議会が昭和44年に制定した議員の定数ならびに選挙区および各選挙区における議員の数に関する条例(都条例第55号)に基づき令和3年7月4日に行われた都議会議員一般選挙について、江東区選挙区の選挙人である上告人が、同号が公職選挙法271条、憲法14条1項等に違反すると主張、本件選挙の江東区選挙区における選挙を無効とすること等を求める事案で最高裁第二小法廷は上告を棄却。

また、同号における議員の数に関する条例のいわゆる特例選挙区を存置する規定、都議会議員の定数ならびに選挙区および各選挙区における議員の数に関する条例の議員定数配分規定―が公職選挙法15条8項、憲法14条1項等に違反すると主張、同様に江東区選挙区における選挙を無効とすることを求める事案でも第二小法廷は上告を棄却した。

原審(東京高裁)は本件請求をいずれも棄却した。最高裁は「都議会が令和2年条例改正後の本件条例において島部選挙区を特例選挙区として存置していたことが社会通念上著しく不合理であることが明らかと認めるべき事情はうかがわれない。都議会が同議会に与えられた裁量権の合理的な行使として是認できる」などと説示。「本件請求を棄却した原審の判断は、結論において是認できる」とした。

■参考:最高裁判所|東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例の特例選挙区を存置する規定の適法性(令和4年10月31日・第二小法廷)|

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=91487