Weeklyコラム テレワークの実施環境

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「肥満に悩んでいる」と言えば、一般に過食や運動不足を連想するが、最近多いのがテレワークによるものである。通勤を止めて、家の中だけで働いていれば、毎日が日曜日のような運動量になるかもしれない。

コロナ禍の前に予想しなかったような問題がいくつか発生している。コロナ禍によるテレワークは、労働者個々に様々な影響を与えている。第1に、そもそもテレワークが容易な業務(IT関連業、管理業務等)やほぼ不可能な業務(医療介護、飲食、スーパーマーケット、運輸、公共交通等)がある。

第2に、テレワークのためのITスキルがある人と無い人がいる。中には、その習得を諦めて(嫌気がさして)離職する人もいる。

第3に、生徒・学生のオンライン授業を含めて、住宅環境によっては落ち着いた就学・就業が困難である。例えば、共稼ぎ夫婦が2DKのアパートで子育てをしながらテレワークするなどは、通勤するより負担が大きいように思える。

さらに、テレワークが続けられる人の場合は、どんな問題が発生するだろうか。重要なものだけを言えば、勤務時間が曖昧で、労働(残業)時間管理や人事評価法等に弊害が心配される。しかも、これらの管理を強化すれば、会社から不当に監視されるような新たなハラスメントになるかもしれない。