資源エネルギー庁は「令和3年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書)」 を公表した。2021年にはエネルギー価格が世界的に高騰、ロシアのウクライナ侵略の影響でエネルギー価格上昇が加速した。
その背景には▽15年以降、原油価格下落で化石投資が停滞し、脱炭素の流れも重なって供給力不足が深刻化▽コロナからの経済回復で各国需要が増大する中で悪天候・災害が重なって風力等の再エネが期待通り動かなかった―などから世界各地で電力需給が逼迫。その一方▽コロナからの経済回復の過程で世界のガス火力依存度が上昇。欧州で電力価格が急上昇▽経済回復に世界的な天候不順、災害、化石資源への構造的上流投資不足が複合的に重なり、天然ガスをはじめ化石燃料価格が急上昇―などがある。
エネルギーの消費者価格も世界的に上昇しているが、日本は相対的に上昇幅が低い。気候変動対策は、目標を競うだけでなく、いかに目標達成するかの実行段階に突入しつつある。現実的な脱炭素の取組が世界全体の実効的な気候変動対策にもつながる。東電福島第一原発の廃炉完遂と福島の復興は経済産業省の最重要課題であり、中長期的な対応が必要とし、国が前面に立って着実に取り組んでいく必要があると決意表明している。
■参考:経済産業省資源エネルギー庁|「令和3年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書)」 が閣議決定されました|
https://www.meti.go.jp/press/2022/06/20220607002/20220607002.html