Weeklyコラム 積善の家に余慶あり

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「積善の家には必ず余慶(よけい)」あり。積不善の家には必ず余殃(よおう)あり」(「善行を積みかさねた家では、その福慶の余沢が必ず子孫に及ぶし、不善を積みかさねた家では、その災禍がひいて必ず子孫に及ぶ」、高田真治・後藤基巳訳『易経』岩波文庫)。これは、物事には必ずその原因があり、結果が生じるという真理を説いたものである。

例えば、農業であれば、種を蒔き、田畑へ肥しを施し、水を引いたり雑草を除いたりするから、秋に実りが得られる。種蒔きや施肥自体は利益を生まないが、これを怠ければ秋になっても実りが得られないのである。これは偶然や運不運の結果ではなく、因果の絶対法則である。

「積善の家」を会社経営に譬えてみたい。経営に誠意と勤勉が大切である事は当たり前である。況してや、悪い習慣や怠慢が災禍になる事がある。しかもこの悪い習慣や怠慢はあまり自覚しないで日常的に行っている場合が多く、その結果も急には表れない。例えば、「使う原材料の質や銘柄等を操作する」「検査・確認・報告等を怠る」「従業員に払うべき残業代や手当をカットする」等をあまり罪悪感なく実行している。特に、余殃(結果は災禍になる)は、積もり積もってゆっくり確実に発生するので、早く気づいて迅速に対処する事が重要だ。