東京高裁に差し戻す-最高裁 行政文書不開示処分取消請求

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行政機関の保有する情報の公開に関する法律(情報公開法)に基づき被上告人が消費者庁長官に対し、(株)安愚楽牧場⦅(旧有)安愚楽共済牧場⦆に関する行政文書の開示を請求したところ、該当する行政文書のうち、別紙目録記載の部分等に記録された情報が情報公開法5条6号イ等所定の不開示情報に該当するとして、当該部分等を除いた一部を開示する旨等の各決定を受けた。

その取り消しを求める事案で最高裁第三小法廷は、原判決中、上告人敗訴部分のうち、別紙目録記載3から11までの部分に関する部分、 被上告人敗訴部分のうち、同1および2の部分に関する部分を破棄。破棄部分につき東京高裁に差し戻した。最高裁は、預託法(平成21年法律第49号による改正前)違反および景表法(同26年法律第71号による改正前)違反に係る調査の結果に関する情報が情報公開法(同26年法律第67号による改正前)5条6号イ所定の不開示情報に該当しないとした原審の判断に違法があるとした。和牛の預託商法を行っていた安愚楽牧場の経営破綻→再生手続開始に至る前後の会計処理に関する預託法上の確認事項や、事業所への立入検査・その後の追加調査を記載した記録の開示が争点。最高裁は原審の判断について審理不十分だと指摘した。

■参考:最高裁判所|預託法違反及び景表法違反に係る調査の結果に関する情報が情報公開法の不開示情報に該当しないとした原審の判断に違法があるとされた事例(令和4年5月17日・第三小法廷)

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=91176