帝国データバンクは「主要外食100社の価格改定動向調査」結果を発表した。それによると、主要外食100社の3割に当たる29社が昨年4月から今年4月までの過去1年間に値上げしたことが判明した。
価格は平均77円アップ。値上げした29社のうち、半数の15社が今年以降の約4カ月間で値上げを実施した。値上げを行った企業では、牛丼やファミリーレストラン、うどんなど「低価格チェーン」などが多くを占めた。同社は「このまま円安、ロシアのウクライナ侵攻などが長期化すれば、経営努力での吸収に限界、今夏以降に値上げが相次ぎ実施される可能性がある」と危惧している。
値上げの要因としては、「食肉」「小麦粉」「原油」の価格高騰による影響が目立つ。また、コロナ禍でテイクアウトなどに注力した企業では、対応するスタッフを配置するための人件費増も負担となった。そうした原材料価格の高騰により、外食企業の原価率が急騰。2021年度は37.5%(前年度は36.3%)で、03年度(37.9%)以来18年ぶりの高水準を記録した。前年度からの上昇幅が最も大きいのは喫茶店で4.2ポイント上昇。以下、レストラン(3.6ポイント上昇)、そば・うどん店(2.9ポイント上昇)などが続く。
■参考:帝国データバンク|「主要外食100社」価格改定動向調査|
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p220413.html