全国安全週間は昭和3年に初めて実施されて以来、「人命尊重」という基本理念の下、産業での自主的な労働災害防止活動を推進し、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ることを目的に実施されている。
これまで一度も中断することなく続けられたこの活動は、今回で95回目の開催となる。厚生労働省は令和4年度の「全国安全週間」を7月1日から1週間実施する。近年、労使協調した労働災害防止活動が行われており、労働災害自体は長期的にみて減少傾向にあるものの、就業人口が高齢化したことを受け、高年齢労働者の労働災害や転倒や腰痛などの労働者の作業行動に起因する労働災害が顕著に増加している。
そのような状況下、労働災害を減少させるには事業者・労働者双方が労働災害防止のための基本ルールを徹底し、それらを遵守・実行するための時間的・人員的余裕のある業務体制を構築することが重要となる。今一度、それを想起させるべく、今年度のスローガンは「安全は急がず焦らず怠らず」が採用された。
同省では7月1日から7日までを「全国安全週間」、6月1日から30日までを準備期間として安全広報資料等の作成・配布、各職場における巡視やスローガンの掲示、講習会の開催などを行う予定だ。
■参考:厚生労働省|令和4年度「全国安全週間」を7月に実施~令和4年度のスローガンを決定。すべての働く方が安全に働くことのできる職場の実現などを呼びかけ~|
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25200.html