盛土等による災害から国民の生命・身体を守る観点から、盛土等を行う土地の用途や目的にかかわらず、危険な盛土等を全国一律の基準で包括的に規制する「宅地造成等規制法の一部を改正する法律案」(盛土規制法案)が1日、閣議決定された。
概要は(1)スキマのない規制=都道府県知事等が宅地、農地、森林等の土地の用途にかかわらず、盛土等により人家等に被害を及ぼし得る区域を規制区域として指定▽農地・森林の造成や土石の一時的な堆積も含め、規制区域内で行う盛土等を許可の対象とする等。
(2)盛土等の安全性の確保=盛土等を行うエリアの地形・地質等に応じて、災害防止のために必要な許可基準を設定▽許可基準に沿って安全対策が行われているかどうかを確認するため◇施工状況の定期報告◇施工中の中間検査◇工事完了時の完了検査を実施等。
(3)責任の所在の明確化=盛土等が行われた土地について、土地所有者等が安全な状態に維持する責務を有することを明確化▽災害防止のため必要なときは土地所有者等だけでなく、原因行為者に対しても是正措置等を命令できる等。
(4)実効性のある罰則の措置=無許可行為や命令違反等に対する罰則について条例による罰則の上限(懲役2年以下、罰金100万円以下)より高い水準に強化等。
■参考:国土交通省|「宅地造成等規制法の一部を改正する法律案」(盛土規制法案)を閣議決定~危険な盛土等を全国一律の基準で包括的に規制します!~|
https://www.mlit.go.jp/report/press/toshi06_hh_000077.html