少子化による労働力人口の減少や共働き世帯の増加もあり、労働力としての女性の活用は企業にとって避けては通れない。働く女性の存在感は増してはいるものの、企業の中枢分野において女性が活躍しているかどうかとなると疑問が残る。
帝国データバンクが全国2万4,285社を対象に行った「女性登用に対する企業の意識調査」によると、女性管理職の割合は対前年比1.1%増の平均8.9%となり、依然として低水準ではあるが過去最高を記録している。政府目標である「女性管理職30%以上」を超えている企業は8.6%(前年比1.1%増)、女性従業員の割合は平均26.5%(同0.7%増)、女性役員の割合は平均11.8%(同1.0%増)となった。
自社における女性管理職割合は5年前と比較して「増加している」と回答した企業は20.7%であるのに対し、「変わらない」と回答した企業は70.4%となっている。また、女性管理職が今後増加すると回答した企業を規模別に見ると、大企業では39.9%であるのに対し、中小企業では19.1%、小規模企業では11.4%となり、企業規模が小さいほど、女性管理職の増加が見込めない結果となっている。女性活躍社会の実現はなお厳しいようだ。
■参考:帝国データバンク|女性登用に対する企業の意識調査(2021 年)女性管理職の平均割合、過去最高も8.9%にとどまる~ 男性の育休取得推進、大企業は前向きも中小企業は足踏み ~|
https://www.tdb-di.com/special-planning-survey/sp20210816.php