経済産業、厚生労働、文部科学の3省は共同で2021年版ものづくり白書をまとめ公表した。
感染症の感染拡大なども経て、日本の製造業を取り巻く環境が急速に変化し、「ニューノーマル」に突入したとの認識を表明。その上で事業者に特に影響の大きい「レジリエンス」(サプライチェーン強靭化)、「グリーン」(カーボンニュートラル)、「デジタル」の3つの観点から官民の最新動向を分析した。
「レジリエンス」に関しては、サプライチェーン全体を可視化した上での準備や、危機事象の内容にかかわらず残されたリソースでの事業継続を図るための想定を着実に進めることが、今後のレジリエンス強化には不可欠。「グリーン」については、2兆円のグリーンイノベーション基金や研究開発税制などを背景に、製造事業者は積極的な行動変容によりカーボンニュートラルを成長のカギとすることが可能になったとそれぞれ指摘。「デジタル」については、DXの取組と表裏一体で必要となるサイバーセキュリティー対策にも、中小企業を含めたサプライチェーン全体をしっかりと巻き込みながら官民一体で取り組んでいくことが課題だとした。また、ものづくり現場で導入・活用されているデジタル技術や人材育成の取組等について先進的な13社の事例を紹介した。
■参考:経済産業省他|「令和2年度ものづくり基盤技術の振興施策」(ものづくり白書)を取りまとめました|
https://www.meti.go.jp/press/2021/05/20210528002/20210528002.html